著者 : アリス・マクダ-モット
チャ-ミング・ビリ-チャ-ミング・ビリ-
ビリーには誰もが惚れこんだものさ-心やさしく、筆まめな男、気のきいたおしゃべりで周囲を楽しませる陽気な男。第二次世界大戦から帰ってきたビリーといとこのデニスは、ロングアイランドの海辺で、アイルランドからやって来ていた娘エヴァとその姉メアリに出会い、恋に落ちた。夏が終わり、きっと戻ってくると約束してエヴァは故郷へ帰っていった。ビリーは連日、エヴァに宛てた手紙を書き、もどってくるときの資金まで工面して送りつづけた。だがある日、エヴァがアイルランドで亡くなったとの知らせが…。それ以来、ビリーはあの弾けるような輝きをすっかり失ってしまい、デニスや周囲の者は心を痛めた。後年、アイルランドを訪れたビリーがそこで見たものとは…。ひとりの女性をひたむきに想いつづけた男と、彼をとりまく人々の人生を通し、生への限りない希望を謳いあげる珠玉の物語。全米図書賞受賞作。
愛しあっていたのに愛しあっていたのに
十歳の少女だった〈私〉がみつめた高校生シェリルとリックのひたむきな恋。あれから数十年、自らの結婚に苦い思いをかみしめる〈私〉がいまいちど、あの愛を甦らせる。60年代初めのニューヨーク郊外の街を背景に、うつろいゆく愛のきらめきを結晶させた現代小説の秀作。
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