著者 : アルント・エルマー
別行動をしていたアトランとジェン・サリクはスタルセンの地下洞窟網でふたたび合流した。盲目の隠者という名の樹木生物の攻撃をかわしつつ、従者たちとともに地下中心部をめざして進んでいく。たどり着いた場所には、細胞活性装置に似た巨大な金色の卵があった。卵はアトランとサリクを“祝福された者”と呼んで歓迎の意をしめし、ふたりの助力をもとめてくる。そしてスタルセンの歴史に関する長い物語を語りはじめた!
深淵の地の主要都市スタルセンでは厳格な階級制度が定着し、下級の市民はきびしい生活を強いられていた。それを打ち壊すと決意したアトランは、特権階級市民との決闘に挑むジェン・サリクと別行動をとり、忠実な従者となった深淵の住民チュルチとともに同志集めに向かう。だが、その途中で友愛団と名乗るプシオニカー集団の超能力に捕まってしまい、かれらの本拠である大ダコ形の建物“オクトパス”のなかに拘束された!
ローランドレ偵察隊のうち、クリフトン・キャラモンとレオ・デュルクのペアは、クモ生物のガルウォ種族とコンタクトしたさい、重要な情報を手に入れていた。“ヒールンクスのプラネタリウム”というキイワードだ。それがなんであれ、そこに行けばローランドレについてなにかわかるはず。そう考えたキャラモンとデュルクは、ガルウォの指揮官アルネマル・レンクスとその部下とともに、プラネタリウムをめざして出発した!
猛威をふるった寄生占領地のショックも冷めやらぬテラを、ふたたび銀色の光現象が襲った。謎の異人チュトンによれば、これはグレイの回廊にあらたな穿孔が生じる前兆だという。すなわち、ヴィシュナの第三の災いが予告されたのだ。助けをもとめて“それ”のもとへ行ったエルンスト・エラートはまだもどらず、レジナルド・ブルとジュリアン・ティフラーは不安をつのらせるが、テラでは一見平穏な日々がつづいていた…!?