著者 : アーネスト・クライン
幼い頃に父を亡くして、田舎町の中古ゲーム店でバイトをしながら母と暮らす高校生のザック。彼は異星艦隊と戦うオンラインゲーム“アルマダ”で世界6位の実力を持つゲーマーでもあった。そんなザックの日常は、あるとき校庭に降り立った1隻の宇宙船によって終わりを告げる。実は人類は現在滅亡の危機にあり、“アルマダ”のプレイヤーこそが地球の命運を握るのだというー現代最注目のギーク作家による渾身のSF長篇。
“アルマダ”はただのゲームではなく、地球防衛同盟軍(EDA)が異星からの侵略に備え製作した訓練用シミュレーターだったーザックはそうして集められた新兵の1人として、月面基地アルファへ配属を命じられる。仲間たちは誰もが筋金入りのゲーマー、敵は圧倒的な大艦隊のエウロパ星軍。ドローン戦闘機で激しい迎撃戦に臨むザックが知る、自身の家族と世界を巡る真実とは?新たなる傑作戦争SF!
西暦2041年。革新的なネットワーク“オアシス”が張りめぐらされた世界は、深刻なエネルギー危機に陥っていた。ある日、その“オアシス”の画面に、「ジェームズ・ハリデー死去」のニューステロップが流れる。ハリデーは、“オアシス”を開発し運営する、世界的億万長者で、ゲーム業界のカリスマ的存在だ。テロップに続いて、ハリデーの遺書ともいえるビデオメッセージが現れ、“オアシス”内に隠したイースターエッグを一番先に見つけたものに、遺産のすべてをゆずることが宣言されたー!全米ナンバーワン、SFアクションアドベンチャー!
その日から、老若男女問わず、世界中の“オアシス”ユーザーが、“エッグ・ハント”を開始した。勝者となるには、ゲームをはじめとするハリデーのあらゆる趣味嗜好に精通していなければならない。彼の残したヒントによると、“オアシス”のどこかに3つの鍵が隠されているというー。一方、めぐまれない環境で育ったウェイドは、現実世界では人と関わることが苦手な少年。学校の成績も容姿も並みで、コンプレックスの固まりのよう。その彼が莫大な遺産をめぐる争奪戦でトップに立ったことから、一躍、時の人となるのだが…。