著者 : インディア・グレイ
世界的に有名なイタリア人大富豪クリスティアーノと、 ケイトは情熱的な一夜をともにした。 だが翌日、クリスティアーノは大事故に遭い、重傷を負ってしまう。 ケイトは連絡をとろうとしたが、有名人の彼に届くはずもなく、 妊娠がわかってからも、その事実を伝えるすべはなかった。 4年後、一人で息子を育てていたケイトに再会のチャンスが訪れる。 ところが、クリスティアーノはケイトのことを覚えていなかった。 公にはしていないが、事故前後の記憶を失っているというのだ。 クリスティアーノはケイトに意外な、そして残酷な提案をした。 君をもう一度抱きたいーー何か思い出せるかもしれないから、と。 優れたストーリーテラーでていねいな心理描写に定評のあるI・グレイ。偉大なスター作家P・ジョーダンに憧れて作家になったというのもうなずけます。感涙必至の上質なロマンスです。
レイチェルは逃げだしたかった。母の野心に押し切られ、もうすぐ老いた権力者との結婚式のベルが鳴らされるのだ。未練がましいとは知りながら、逡巡する彼女の前に現れたのは、魂まで覗きこむような、暗い目をした貴族オーランドだった。「君には勇気が欠けている」と断言されて、その言葉に背中を押されるようにレイチェルは式場から抜けだし、車をひた走らせた。オーランドの屋敷へ、彼のもとへとー月光射す、闇のなかでオーランドは静かに抱き締めてくれたが、やがてレイチェルは、彼が失明しかけているのを知る。RNAロマンス小説賞受賞作。
親友の恋人の城で開かれた仮装パーティで、リリーは巨万の富を持つスペイン侯爵、トリスタン・ロメロに出会った。抗い難い彼の魅力にとらわれ、城のはずれの塔で一夜をともにしたあと、それは単なる束の間の戯れだと冷たく宣告されてしまう。リリーは翌朝、彼が目を覚ます前に城をあとにした。ひと月半後、彼女は予想外の妊娠に気づく。この子はひとりで育てよう。でも、父親の愛を知らずに育った私と同じ思いは味あわせたくない…。妊娠を打ち明けたリリーのそんなささやかな願いを嘲けるように、トリスタンの冷たいブルーの瞳がリリーを射貫く。「認知をする条件は結婚ーいやなら子供との関わりは一切持たない」