著者 : ウィラ・キャザー
大司教に死来る大司教に死来る
いま再評価の声高い20世紀米作家の記念碑的名作を、若き日の須賀敦子の瑞々しい新訳で。過酷ながらも美しいニューメキシコの大自然。広大な砂漠や危険な山岳地帯をラバで旅する二人のフランス人神父ー19世紀半ば、彼らはその布教の地で、古代そのままに営まれる先住民族の文化に触れ衝撃を受けつつ、真の魂の豊かさを学んでゆく。ピュリツァー賞作家代表作。
マイ・アントニーアマイ・アントニーア
舞台は19世紀後半のアメリカ中西部。ネブラスカの大平原でともに子供時代を過ごしたこの物語の語り手「ぼく」と、ボヘミアから移住してきた少女アントニーア。「ぼく」はやがて大学へ進学し、アントニーアは女ひとり、娘を育てながら農婦として大地に根差した生き方を選ぶ。開拓時代の暮しや西部の壮大な自然をいきいきと描きながら、「女らしさ」の枠組みを超えて自立した生き方を見出していくアントニーアの姿を活写し、今なお読む者に強い印象を残す。著者のウィラ・キャザーは20世紀前半の米文学を代表する作家のひとりであり、その作風は後進のフィッツジェラルドなどに影響を与えた。アメリカで国民的文学として長く読み継がれてきた名作を親しみやすい新訳で贈る。
PREV1NEXT