著者 : ウィリアム・フォルツ
ジャングル惑星に不時着したローダンと《クレスト4》の乗員は帰郷の希望を捨てずに苦闘をつづけていた。一方、ヴィヴィアー・ボンテイナー率いる巡洋戦艦《オリノコ》は銀河中枢部を遊弋中だった。時間警察の生体宇宙船ドランを狩りたて、破壊するために。その《オリノコ》がハイパー衝撃前線をキャッチした。衝撃前線はドランの出現に特有の現象である。ボンテイナーはドランを求め、名もない恒星に急行したが…!?
哲人種族オケフェノケースは、シンチラ星系に侵攻してきたモーグ族をテラナーの協力によって撃退した。32体の戦死したオケフェノケースは、ガラスの柩で英宙に葬られていく。その柩はM-87を支配している中枢部の設計者たちと密接な関係があるにちがいない。そう考えたアトランの命を受け、ホーレ少佐たちはコルヴェットKC-1で柩の追跡を開始した…。やがて銀河中枢部でダイアモンドのように輝く惑星を発見するが。
FpF艦を擁する太陽系帝国艦隊は、震動守護者トロ・コンが率いるドランの地球攻撃部隊をようやく撃退した。だが、ローダンの留守をあずかるブリーは警戒をゆるめていなかった。そのブリーのもとに、敗走するドラン部隊から一体が脱落したとの報が入った。旗艦《ワイオミング》で現場に急行したブリーは、タコ・カクタ、ドン・レッドホース、カマロン・オレクを偵察に派遺する。ドラン内に潜入した三人が見たものとは。
ローダン一行はトルクタンでの作戦で、球状銀河M-87の支配的カーストに属している基地のエンジニアの存在を知った。かれらはM-87を支配する中枢部の設計者の側近だ。もしコンタクトに成功すれば、故郷の銀河への帰還も夢ではない。スコアルから得たデータをもとに、トルク星系から6718光年離れた休暇惑星ゲーギヴァルに潜入したローダンは、ロワ・ダントンやミュータントたちとともにとほうもない作戦を開始した。
故郷銀河から3200万光年離れた島宇宙M-87で、宇宙航行種族を求めてさまようローダンたちは、微弱なハイパー・インパルスをキャッチした。発信源をたどった《クレスト4》は、巨大赤色恒星の周回軌道上で驚くべきものを発見した。発信源は、三百隻ずつの転子状宇宙船がでたらめに接合された統計三千隻の大宇宙船団だったのだ。ローダンは発信者とコンタクトをとるため、コマンド隊員とともに転子状船に乗りこむが…。
オクストーン人は、震動守護者アセル・キンを捕虜にして、いずこに通じているとも知れぬ転送機に震動守護者を送りこんだ。その転送先が、海王星の夢の海と呼ばれるメタンの海であるとついに判明した。そこでアセル・キンをあらためて捕まえるべく、レッドホース率いる突撃コマンドは海王星をめざす。震動守護者トロ・コンの操るオールド・マンとその超弩級戦艦群が包囲している海王星でかれらを待ちうけるものとは…。
時間警察すなわち震動守護者が支配している超巨大ロボット船オールド・マンがついに発進した。目的地は太陽系帝国以外にはない。このオールド・マンの侵入をゆるせば、太陽系帝国が破滅の危機に瀕することはまちがいない。ローダンは4万隻の艦隊に総攻撃を命じた。だが、テラナーの砲撃はことごとく敵のパラトロン・フィールドによって超空間にそらされてしまう。そこでローダンは、フィールドを破壊しようとハルト船とともに「クレスト4」で奇襲をかけるが…。
ローダンらテラナー5人は、敵の洋梨型宇宙船に乗りこみ惑星キーグから脱出した。だがその宇宙船は、知性生物を思いのままに操るクリスタル工作員に支配されていた。しかも、船内にはクリスタル工作員の奴隷である、縦横1メートル半の奇怪な宇宙人“将軍”がひしめき、ローダンらを捕らえようとしているのだ。一方《クレスト4》を指揮するアトランは、キーグから発進した8隻の敵宇宙船のいずれかにローダンらが乗っているにちがいないと8隻を追跡しはじめるが。
グリーンに輝く巨大なクリスタルの破壊を命じられた戦艦《オマゾ》が消息を絶った14時間がすぎた。自由意志を奪って人間を思いのままに操るヒュブノ・クリスタルに《オマゾ》は乗って取られてしまったにちがいない。その報告を受けたアトランと自由商人ロワ・ダントンは、ダントンの宇宙船《フランシス・ドレーク》で《オマゾ》捜査に乗りだした…。ようやく所在をつきとめたかれらは、《オマゾ》艦内に潜入して、乗員たちを救出しようと奇策をめぐらすのだが…!
縦と横が50キロメートルの巨大宇宙母艦プラットフォームから射出された超弩級戦艦群が、惑星ルビンを包囲していた。《ブラック・ヒルズ》は、そこに釘づけのローダン一行を救出しようとするが、撃墜されてしまった。十数人の生きのこりとともにかろうじて脱出したドン・レッドホースは、スペース=ジェットで包囲網突破をもくろむ。だが、戦艦群の攻撃をかわしきれず、やむなくプラットフォームに不時着、何者が操縦するかもわからない巨大艦の内部に突入するが?
散弾転送星系に対するテフローダー艦隊の攻撃は、セントラル・ステーションという宇宙駅から行なわれたことが判明した。かつてマークスがアンドロメダ星雲と銀河をつなぐ橋として作った宇宙駅システムーその三つの主要ステーションが、今や島の王たちの邪悪な目的に使われている。そこでローダンらは、宇宙駅システムを攻略しようと大艦隊を派遣したが…!?
散弾転送星系を警備する太陽系艦隊所属の巡洋艦「ヘリボン」は、異様な発光現象とともに現われた未知物体を発見した。5キロメートルもある巨大な物体は、とても宇宙船とは思えない不規則な形にもかかわらず、核融合反応炉を持っているらしい。異種族との交渉用コードでも応答が得られなかったテラナーたちは、その正体を探りだそうと物体の内部に突入するが!?
太陽系帝国財務相、ホーマー・G・アダムスは生きていた。島の王たちの作りだしたデュプロ、複製といつのまにかすりかえられ、誘拐されたアダムスーかれは五人の太陽系帝国要人とともにアンモニア大気に覆われた惑星グラハトに幽閉されていたのだ。厳重な監視下にありながら、ひそかに脱走計画をねりはじめた六人の前に、意想外の人物が現われた。もう一人のアダムスが姿を見せたのだ。少なくともどちらかが島の王が送りこんできたスパイのデュプロにちがいない。だが、偽者はアダムスだけなのか…。六人それぞれが疑心を抱きつつ、ついに計画は実行された。
時の罠ヴァリオがあるアンドロメダ星雲に到達するのにどうしても必要な新型超光速機関カルプ。それを《クレスト3》に届けるべく《ディノ3》は過去へ旅立った。だがようやく五万年前の過去界に潜入したものの、すでに《クレスト3》のローダン一行はレムール艦隊の追跡をかわそうと5百年だけ時間移行していた。そこで《ディノ3》が試みた命がけの賭けとは?
ヴェガ星系ピゲルの地下ステーションで、レッドホース少佐らテラナー6人は、レーザー蛇の群れに追いつめられていた。ほかに逃げ道のなかった6人は、どこに通じているかもわからぬ転送機に跳びこんだ。ジャンプを終えた6人の前には、銃を手にしたテフローダー10人が待っていた。しかもテラナーたちの背後には、同時に転送されたレーザー蛇が迫っていたのだ!
テフローダーの罠に落ち、捕虜となったグッキー、トロト、ノワールは、ようやく《クレスト3》に帰還した。だがテフローダーはその3人の複製を作ろうとしているのだ。それを阻止すべくロータン一行はデュプリケーター艦の追跡を開始し、ついに艦を捕捉した。そのとき複製を完成したテフローダーたちは、何体もの複製を《クレスト3》に次々と送りこんできた!