著者 : ウォルター・J.ボイン
第二次世界大戦という試練をへて誕生したアメリカ空軍。その一員となったバンドフィールド大佐たちは、新鋭機の開発に日夜力を注いでいた。音速を越えるロケット機、最新技術を駆使したジェット戦略爆撃機ーアメリカの航空産業は世界最高峰にあるかに思われた。だが、朝鮮半島で戦争が勃発すると、黒人パイロットのマーシャルたちは思いがけぬ強敵ミグ15と相まみえることになる。ジェット黎明期を舞台に描く航空絵巻。
B-47ジェット爆撃機は、革新的な設計ゆえに、多くの問題をかかえていた。さらにロケット技術の進歩によって戦略爆撃機の存在意義自体が疑われるなか、主翼の破断事故が続発。B-47の将来は危機に立たされる。一方、高まりを見せていた黒人差別撤廃運動に反発して、人種差別団体が不気味な動きをはじめていた。黒人たちを挑発し、暴動を起こさせようとする彼らの陰謀を知ったマーシャルたちは、阻止のために立ち上がった。
世界各地で激しい航空戦が繰り広げられている一方で、航空技術は目覚ましい進歩を遂げていた。ハーフナーらのドイツ技術陣は革新的なジェット戦闘機Me262を開発、一挙に戦いの主導権を握ろうとする。だが生産は遅々として進まず、戦局はドイツにとって取り返しのつかないほど悪化。残されたパイロットたちは一握りのMe262で、圧倒的な連合軍爆撃機隊に絶望的な戦いを挑む。史実をもとに空の男たちの死闘を描く。
1927年5月、アメリカの若きパイロット、バンドフィールドは、大西洋横断レースの出発地にやってきた。天才的な飛行家リンドバーグ、ドイツの撃墜王ハーフナーら強豪たちの中で、彼の闘志は高まった。だが、彼の乗機が炎上する事件が起き、それをめぐってハーフナーとの間に、激しい憎悪が生まれた。数カ月後、太平洋上を飛ぶレースで、二人は再び闘うことになるが…。『ワイルド・ブルー』の共著者が放つ力作航空小説。
バンドフィールドはレースに優勝するが、共に参加していた彼の恋人が行方不明になってしまった。悲しみの中で、彼は親友と航空機の製作を続けるが、行く手には、さらなる波瀾が待っていた。ハーフナーの航空機会社との熾烈な販売競争、新たな飛行レース、ハーフナーの義理の娘との運命的な出会い。やがてスペイン内乱が勃発し、彼とハーフナーは戦場で最後の対決をする。大空に生きる男たちの愛と夢と闘いを描く大作。
第二次世界大戦後、陸軍より独立し、一人歩きをはじめたアメリカ空軍。そこに六人の男たちが入隊した。ある者はパイロットとして、またある者は整備兵として、新生空軍の伝統を築きはじめる。その彼らが直面した第一の試練は、極寒の朝鮮戦争だった!数々の飛行シーンをまじえて、巨大組織アメリカ空軍に生きる人々の姿を描き、全米でベストセラーになった話題の大河航空ロマン。
朝鮮で初めて実戦を経験したケリイたちは、東西冷戦の中で空軍の中核に成長していく。空軍の過酷な生活は家族にも多大の犠牲を強いるが、妻たちは気丈に耐え、それぞれの生き方を模索する。だが東南アジアの小国ヴェトナムで発生した戦火が、彼らを飲みこみ、いま燃え盛ろうとしていた!ワイルド・ブルーー征服されざる蒼空に挑んだ男たちと、その家族を描く雄渾のサーガ。
ヴェトナム戦争は大きな試練だった。B52爆撃機隊を率いるワシントンは、優秀な北ヴェトナムの防空網に苦戦を強いられ、強引な攻撃方法を主張するデュークと衝突。一方、ケリイやガーヴィーたちも、ファントム戦闘機を駆って過酷な任務を続けていた。上層部の無理解のために、優秀な男たちが泥沼の戦場でつぎつぎと倒れていく。だが彼らは飛びつづけるー空がある限り!翼を愛した男たちと、彼らを愛した女たちが織りなす感動のドラマ。第二次世界第戦後から1970年代に至る空軍の歴史を通じ、アメリカ社会の変遷をも浮き彫りにする航空巨篇。