著者 : エド・ゴーマン
影たちの叫び影たちの叫び
クリスマス・タイム。わたしはある高級レストランのオーナーから店の警備状況を調べるよう依頼を受けた。零下15度のなか敢行した調査がもたらしたものは、凍えそうな子猫と、ゴミ缶を漁る牧師との出会いのみ。あっさり首を切られたわたしだったが、数日後依頼人射殺の報が届けられた…。事件の裏に見え隠れするホームレスの影。モノクロームの街に探偵が見た、衝撃の真実とは。
夜がまた来る夜がまた来る
探偵事務所を営むわしの前に、昔刑務所送りにした男の女房が現れた。出所してきた亭主の無実を晴らしてほしいと言うんじゃが、自分が解決した事件の再調査を何でひきうけにゃならんのか。けれどその夜一人の女が殺され、わしは過去の縁に眼をむけざるをえなくなった…。死の影に雄々しく立ちむかう心優しき老探偵の姿を活写する、面白うて、やがて哀しき私立探偵小説の逸品。
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