小説むすび | 著者 : エリザベス・ビーコン

著者 : エリザベス・ビーコン

知られざる公爵夫人知られざる公爵夫人

うち捨てられた花嫁は、 小さな命を守り続けた。 ついに見つかってしまった。でも、娘の存在は知られていないはず……。 辺境の地で馬上の夫と遭遇したロザリンドは、必死で動揺を押し隠した。 今や公爵となった夫アッシュは駆け落ちした8年前より魅惑的だが、 人が変わったように傲慢な口調で正式な離婚を要求してきた。 次は君とは正反対の、平凡で従順な妻を娶るつもりだと言って。 ロザリンドは手続きを進めることに同意し、大慌てで帰宅した。 しかし、愛娘のジェニーは遊びに行ってしまっていたーー よりによって、アッシュが泊まる宿の馬小屋に。 ひと目でジェニーを我が子と悟り、アッシュは前言を撤回した。 「あの子をとりあげられたくなければ、僕と一緒に暮らすんだ」 公爵領へ向かう道中、反発し合いながらも強烈に惹かれ合い、めくるめく夜を過ごすふたり。互いへの誤解は解けぬまま到着した領主館でジェニーが命を落としかけ、ふたりの心は急速に近づいて……。幼すぎたひたむきな恋が8年越しに昇華する、熱く切ない愛の軌跡。

疎遠の妻と憂いの領主疎遠の妻と憂いの領主

ずっとあなたを愛してた。 そのひとことが、言えなくて……。 良家の子女に仕えるお堅い教師キャリーには秘密があった。 17歳で情熱のおもむくまま駆け落ち結婚をして子供を産み、 やがて夫と別居したまま9年も経ってしまったなんてーー さえない私が貴族の奥さまだなんて、自分でもほとんど忘れかけている。 果てしない雑務の合間に外出したある夏の昼下がり、 キャリーはあまりのショックに意識を失い、道端に倒れこんだ。 目の前に突然、馬を駆る夫が現れたのだーー 夜ごと夢のなかでキャリーを悩ませる、罪なほど魅惑的なギデオンが。 彼は馬から飛びおりると、妻のそばにひざまずいてつぶやいた。 「やっと君を見つけた。ひさしぶりだな、レディ・ラフレイン」 ふたたび強く惹かれ合いながらも、素直になれないふたり。互いに誤解を抱いたまま、形ばかりの復縁を果たしますが……。幼すぎた花嫁、引き裂かれた純愛、運命の再会ーー『家政婦と不機嫌な子爵』『侯爵と男装のシンデレラ』関連作、切なくも美しい十年愛です!

家政婦と不機嫌な子爵家政婦と不機嫌な子爵

家政婦と子爵の十年愛を阻むのは、 身分の差だけではなかった……。 家政婦クロエは、亡き雇い主の親族で子爵のルークと久々に再会した。 ふたりは10年前に身分の差を超えて惹かれ合っていたが、 無制限の手当つきでという愛人契約をクロエが拒んで以来、 徹底して顔を合わせずに過ごしてきたのだ。 今、雇い主の葬儀に駆けつけた彼を見た瞬間、彼女は心をかき乱された。 ルーク……いいえ、子爵閣下。そう呼ばなくては。 どれだけ想っていても、彼とは一線を引くべき理由があるから。 長い時を経て、愛しのルークから今度は正式に求婚されるが、 それでもクロエは断ったーーすべては、娘ではない“娘”を守るために。 亡き雇い主は10年前、赤ん坊を連れた自称“未亡人”のクロエの素性を深追いせず、身の上話に無理があるのを承知で雇いました。そして遺書で、クロエの“娘”の父親を探すよう、ルークに使命を与えていて……。切ない真実と恋のゆくえをどうぞお見逃しなく!

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