著者 : カール・H.シェール
死の衛星を破壊する準備がととのった3434年7月、ローダンのもとに凶報がとどいた。皇帝ダブリファがついに太陽系の所在をかぎつけたのである。ATGフィールドの効果を相殺する新兵器を開発したダブリファは、いままさに5万5千の大艦隊をもって襲いかかろうとしている。死の衛星による太陽のノヴァ化プロセスも激化をはじめた。未曾有の危機に挾み撃ちにされた太陽系を、ローダンはいかにして救うことができるのか。
時間警察すなわち震動守護者が支配している超巨大ロボット船オールド・マンがついに発進した。目的地は太陽系帝国以外にはない。このオールド・マンの侵入をゆるせば、太陽系帝国が破滅の危機に瀕することはまちがいない。ローダンは4万隻の艦隊に総攻撃を命じた。だが、テラナーの砲撃はことごとく敵のパラトロン・フィールドによって超空間にそらされてしまう。そこでローダンは、フィールドを破壊しようとハルト船とともに「クレスト4」で奇襲をかけるが…。
グリーンに輝く巨大なクリスタルの破壊を命じられた戦艦《オマゾ》が消息を絶った14時間がすぎた。自由意志を奪って人間を思いのままに操るヒュブノ・クリスタルに《オマゾ》は乗って取られてしまったにちがいない。その報告を受けたアトランと自由商人ロワ・ダントンは、ダントンの宇宙船《フランシス・ドレーク》で《オマゾ》捜査に乗りだした…。ようやく所在をつきとめたかれらは、《オマゾ》艦内に潜入して、乗員たちを救出しようと奇策をめぐらすのだが…!
時の罠ヴァリオがあるアンドロメダ星雲に到達するのにどうしても必要な新型超光速機関カルプ。それを《クレスト3》に届けるべく《ディノ3》は過去へ旅立った。だがようやく五万年前の過去界に潜入したものの、すでに《クレスト3》のローダン一行はレムール艦隊の追跡をかわそうと5百年だけ時間移行していた。そこで《ディノ3》が試みた命がけの賭けとは?
ラカルとトロナル・ウールヴァは、テレポートのタコ・カクタらとともにふたたび過去へのジャンプを敢行した。もう一度カハロに潜入し、今度こそ時間エージェントのフラスブールを生け捕りにするのだ。だが、彼らは空時転送機に捕えられ、精神と肉体を切り離されてしまった。精神だけの存在となり、なすすべもなく大宇宙の虚空を漂流する3人の運命は…?
テフローダーの罠に落ち、捕虜となったグッキー、トロト、ノワールは、ようやく《クレスト3》に帰還した。だがテフローダーはその3人の複製を作ろうとしているのだ。それを阻止すべくロータン一行はデュプリケーター艦の追跡を開始し、ついに艦を捕捉した。そのとき複製を完成したテフローダーたちは、何体もの複製を《クレスト3》に次々と送りこんできた!