著者 : キム・スタンリ・ロビンソン
ゴールド・コースト(上)ゴールド・コースト(上)
さんさんと照り輝くカリフォルニアの明るい太陽。ところ狭しと並ぶ超高層ビル。その間隙を縫うように走る電磁軌道道路網には、コンピュータにより自動制御されたハイテク車が目まぐるしく行きかう。時は21世紀。カリフォルニアの中心部オレンジ郡は、とどまるところを知らぬテクノロジーの進歩がつくりだしたユートピア社会を謳歌していた。だが、この夢のような社会にも、見えざる陥穽がぽっかりと口をあけていたのだ。
ゴールド・コースト(下)ゴールド・コースト(下)
ロックとドラッグと車、仲間とのパーティ。それが青年ジムの生活を支配していた。だが刹那的な快楽に溺れながらも、ジムは正体不明の焦燥感をおぼえている。一方巨大軍事企業に勤務するジムの父デニスも、ペンタゴンの新プロジェクトへの参画を契機に、自分たちの生活に疑問を抱きはじめていた。そしてある日、ジムが地下組織の存在を知ったことで、二人の軌跡は微妙に交差しはじめる…。俊英が満を持して放つ雄渾の大作。
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