小説むすび | 著者 : キャサリン・アーチャー

著者 : キャサリン・アーチャー

望まぬ花嫁望まぬ花嫁

乙女の心を奪っておきながら、 愛にこたえない狼男爵。 兄の友人、ウォーリック男爵レイナーとの出会いは鮮烈だったーー 彼が宮廷の一室に立つと、室内が静まり返った。 人波が割れ、狼のように野性的でいて優雅な彼が目の前に現れた瞬間、 エリザベスは生まれて初めて男性に心を奪われたのだった。 翌日、兄に会いに来たレイナーと再会したエリザベスは、 遠くに住む彼にもう二度と会えないと思うと胸が苦しくなり、 彼をもっと知りたいと切望するあまり、口づけを交わしてしまった。 すると、それを兄に見咎められ、二人は結婚を余儀なくされる。 しぶしぶ求婚するレイナーの冷たい表情に、エリザベスは青ざめた。 花嫁になるのなら、望まれて迎えられたかったのに……。 宮廷で初めて会ったとき、恋に舞いあがるエリザベスとは違って、レイナーはちらりと一瞥するだけで彼女に興味を持ちませんでした。そんな女性も愛も信じない彼との結婚生活は、夢に思い描いていたのとは異なる、夫婦なのによそよそしくされるつらい日々で……。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP