著者 : クライブカッスラー
トレジャーハンター、ファーゴ夫妻のもとに友人の考古学者から驚愕の知らせが届いた。ソロモン諸島の海底に人工遺物を発見したというのだ。ガダルカナル島沖で、太平洋戦争の激戦地としても有名な歴史のある場所だ。島を訪れた二人は、遺物が840年ほど前に沈んだ建造物の可能性があると知り、調査を進める。古代都市が地震や津波などの天変地異により海底に沈んだのか?だが文字を持たず、記録もない文明の謎の解明は困難をきわめる。やがて二人は島で語り継がれる驚くべき伝承を知る!
かつてこの島では傲慢な王が都市を建設したが、神々の怒りで破壊され、呪いがかけられたという。さらに密林の洞窟群に住み、人間を食らう「巨人族」にまつわる伝説もあった。そんななか島で反政府勢力が台頭し、それをきっかけに混迷が深まる。何者かの襲撃を受けながらもファーゴ夫妻は大規模な潜水調査に踏みきり、海底の建造物の内部に財宝らしき痕跡を発見した。二人は、島を占拠していた旧日本軍の不審な駆逐艦の存在を知るが…美しい島に潜む陰謀と歴史の謎に挑む巨匠の冒険ミステリー。
1908年3月。ワシントン海軍工廠で大砲開発の伝説的技術者ラングナーが爆死した。現場には遺書が残されており、当局は自殺と断定。デスクからは賄賂と思われる札束も発見された。ラングナーの美貌の娘ドロシーはこれに納得できず“ヴァン・ドーン探偵社”に調査を依頼、エース探偵ベルが動き出す。ワシントン、ニューヨーク、カムデン、フィラデルフィア…東海岸を縦横に駆けめぐり捜査を進めるベルの前に、やがて弩級戦艦開発をめぐる謀略が姿を現す。そしてベルの身に危険が迫る!
ラングナーとそれに続く人間の死の背後にちらつく謀略の影。そしてベルを狙うギャング。いったい弩級戦艦開発競争の裏側で何が企てられているのか?日本、イギリス、フランス、ドイツの曲者たちときわどく渡り合いながら、ベルはその影を追ってサンフランシスコへ。一連の事件の糸を引く“スパイ”の正体へ肉薄する。時代の不穏と闊達、テクノロジーの夢と憂鬱、さまざまな思惑が輻輳し、やがてたどり着く消失点ーそこに待ち受けるものは?エンタテインメントの匠が放つ鮮やかな一撃!
世界的に名だたるトレジャーハンター、ファーゴ夫妻。二人は地球温暖化の氷河への影響を調べるため、北極圏へ調査に訪れた。作業は順調に進んでいたが、ある地点で磁気探知機が激しい反応を示した。氷の下に、自然ではありえない巨大な人工物があるのだ。氷の層を掘り進むうち、木造の物体が見えてくる。やがて目の前に全貌を現わしたものは、中世の北欧ヴァイキングが使っていたロングシップと呼ばれる木造船だった。しかも長いあいだ氷の中にあったため、船はほぼ完全な状態で保存されていた!
北極圏の氷の下から姿を現わしたヴァイキング船。その船内からは、驚くべき積み荷が発見される。それはヨーロッパのものではなく、アメリカ大陸のものと思われる遺物ーアステカやマヤなど、中米の滅び去った文明の品々だった。ヴァイキングは、アメリカ大陸と交流があったのか?調査を進めるファーゴ夫妻は、メキシコで栄えた都市国家トルテカの存在にたどり着く。だがそこには、二人への復讐に燃える仇敵の罠が迫っていた!葬られた歴史の謎を解き明かす、巨匠の歴史冒険ミステリー。
外見は老朽化した貨物船だが、じつはハイテク装備の秘密工作船オレゴン号。長年の世界的な活躍が噂を呼び、その存在に疑いをいだくものが現われた。国際的に孤立するベネズエラ海軍だ。彼らはこの船が偽装であるのを確信し、ひそかに魔の手をのばそうとしていた。一方、オレゴン号船長のカブリーヨは、CIAから新たな依頼を受けていた。くだんのベネズエラ海軍が、北朝鮮へ武器を密輸しているというのだ。その証拠をつかみ、密輸経路を断つべく、カブリーヨと乗組員は隠密裏に動きだすー。
北朝鮮への武器密輸を暴くため、カブリーヨは大胆不敵な作戦に出た。しかし、正体を敵に見やぶられ、ベネズエラ海軍の激烈な反撃を受ける…。だが、それは悪夢のはじまりにすぎなかった。カブリーヨたちの行動はすべて把握され、乗組員はつぎつぎと攻撃にさらされる。鉄壁であるはずの船の秘密が盗まれているのか?やがてドローンからニュートリノまで、ハイテクを駆使する謎の人物が浮かびあがる。敵に迫るオレゴン号は100年越しの巨大な陰謀の渦中へと!海洋冒険小説の巨匠最新刊。