著者 : グラント・ブラックウッド
黙示録の種子(上)黙示録の種子(上)
元アメリカ陸軍レンジャー部隊隊員のタッカー・ウェインと、相棒の軍用犬ケインは、ロシアのウラジオストクに滞在中、シグマフォースのペインター・クロウ司令官から連絡を受ける。ペインターの要請は、ロシア製薬業界の大物アブラム・ブコロフの出国を手引きすること。だが、簡単に思えたこの依頼のせいで、タッカーとケインはシベリアからヴォルガ川までロシアを横断する間、執拗に敵から追われることになる。ブコロフ、その娘のアーニャ、研究助手のウトキンとともに逃避行を続けるタッカーとケインは、「アルザマス16の将軍たち」が差し向けた追っ手だけでなく、仲間内の裏切り者の影も警戒しなければならなかった。敵が躍起になって手に入れようとするブコロフの大発見とは、いったい何なのか?
黙示録の種子(下)黙示録の種子(下)
ブコロフが存在を確信するLUCA-「全生物の共通祖先」は、植物界の幹細胞ともいうべきもので、人類に大きな恩恵をもたらす可能性と同時に、生物兵器として悪用した場合には地球の生態系を壊滅させる力も秘めていた。百年以上前の植物学者の日誌に残されていた「黙示録の種子」の言葉と謎の暗号を手がかりに、タッカーたちはナミビアの山岳地帯の洞窟に向かう。ボーア戦争当時、イギリス軍と戦うボーア人たちが砦として立てこもったその洞窟で、タッカーはLUCAの捜索を行ないつつ、敵を迎え撃つための準備を進める。果たしてタッカーはLUCAを発見できるのか?悪の手からLUCAを守り切ることができるのか?地球の生態系の未来を賭けた最終決戦の時が、刻一刻と近づいていた。
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