著者 : コニー・アーチャー
ちいさな村に待望の春がきた。ラッキーは親友ソフィーの結婚式の準備に大忙し。ソフィーの結婚相手はラッキーの営むスープ店のシェフ。常連客をはじめ村じゅうの誰もが若い二人を祝福していた。そんななか、夜の森で行われた春の訪れを祝う集会で、女性がハーブで香り付けしたワインを飲んで急死してしまう。しかもこのハーブを用意したのはラッキーの祖父だった。さらにソフィーの実家近くの川で遺体が発見される。身元がわからなかったが、長年交流のなかったソフィーの兄かもしれない可能性が出てきた。自分のせいで人が死んでしまったのではないかと思い悩む祖父、家族を思って不安定になるソフィー。ラッキーはそんな二人を元気づけ、なんの心配もなく結婚式を挙げられることを目指すが!?
村の収穫祭を目前に、崖から1台の車が転落した。車のなかから発見された男の遺体には謎が多く、地元警察は身元を割り出すことができない。署長は7年前に起きた未解決事件との関連を疑うものの解決の糸口を見つけられず、ラッキーの営むスープ店で毎日頭を抱える日々。同じ頃、スープ店の大切な従業員、ジェニーの行く先々で待ち伏せする男が現れた。すっかりおびえるジェニーに追い打ちをかけるように、彼女の出生の秘密が明らかに。動揺したジェニーは家を飛び出してしまい…!?身元不明の遺体、7年前の未解決事件、そして若い恋人たちが犯した過ちー。それらを結ぶ手がかりをつかもうと奔走するラッキーだったが、多くの謎を残したまま収穫祭の幕は開き!?
亡くなった両親のスープ店を継いだばかりのラッキーは、夏のメニューに冷製スープやサラダを豊富に加えることに。おかげでお店の経営もどうにか軌道にのった。ところが母親代わりに慕っていた村長のエリザベスが忽然と姿を消してしまい、心穏やかではいられない。そもそもスキーリゾートであるこの村の夏は、いつもなら観光客が減ってとても静かで平和。なのに今年は事件が続きすぎている。村のど真ん中にできるという洗車場建設に対する激しい反対運動、当の建設現場から発見された古い人骨、そして反対住民の奇妙な死ー。エリザベスの失踪はこれらの事件に何か関係があるのだろうか?家に愛猫を残していなくなるなんて、彼女らしくない。村人たちと協力して消息を追うラッキーは、やがて意外な真相にたどりつく!