著者 : シオドア・スタージョン
誇り高く孤独を愛するが、寂しさを感じたとき彼らはそばにいてくれる。甘えるが媚びず、気まぐれだが頼りになる相棒。そんな不思議な生き物の名は猫ーー。 マシュマロを焼く天才猫が登場するコイストラ「パフ」、宇宙船に乗せられた“船猫”が活躍するナイ「宇宙に猫パンチ」、傑作の誉れ高いライバー「影の船」など、愛すべき個性豊かな10匹の猫たちが宇宙狭しと跳び回る。 名アンソロジストがすべての猫好きとSFファンに贈る、猫SFアンソロジーの決定版! 地上でも宇宙でも、やっぱり猫は猫なのだ。
その異様な読後感から〈奇妙な味〉と呼ばれる、ジャンルを越境した不可思議な小説形式。本書には当代随一のアンソロジストが選んだ本邦初訳作5篇を含む12篇を収めた。死んだ母親からの晩餐の誘いに応じた兄妹の葛藤を描くファンタスティックな逸品「終わりの始まり」。美しい二頭の犬につきまとわれる孤独な主婦の不安と恐怖を綴った「銀の猟犬」など、多彩な味をご賞味あれ。 クリストファー・ファウラー「麻酔」 ハーヴィー・ジェイコブズ「バラと手袋」 キット・リード「お待ち」 フィリス・アイゼンシュタイン「終わりの始まり」 エドワード・ブライアント「ハイウェイ漂泊」 ケイト・ウィルヘルム「銀の猟犬」 シオドア・スタージョン「心臓」 フィリップ・ホセ・ファーマー「アケロンの大騒動」 ロバート・エイクマン「剣」 G・K・チェスタトン「怒りの歩道──悪夢」 ヒラリー・ベイリー「イズリントンの犬」 カール・エドワード・ワグナー「夜の夢見の川」
魔術的な語りで読者を魅了する伝説の作家、シオドア・スタージョン。頭と左腕を残して砂に埋もれた男は何を夢みるかー圧倒的名作の表題作、美しい手と男との異形の愛を描いた名篇「ビアンカの手」、墓を読む術を学んで亡き妻の真実に迫る感動作「墓読み」他、全八篇。スタージョン再評価に先鞭をつけた記念碑的傑作選。