著者 : ジェントリ・リ-
謎の知性体によって建造された巨大宇宙船ラーマ3が、火星軌道上で2000人の人類を収容するやただちに太陽系を離れ、恒星タウ・セティめざして旅立ってからすでに3年の歳月がながれていた。このあいだに、ニュー・エデンと呼ばれるようになったラーマ内部の人類コロニーでは、独裁者ナカムラが権力を掌握しすべての反対派を容赦なく弾圧した。ラーマ2探査隊の時からのメンバーであったニコルは反逆罪で投獄され、一方彼女の夫リチャードはニュー・エデンを脱出、やがて隣りあった封鎖居住区に住む共生異星種族と接触し、その助けをかりてニューヨークへと逃れた。ニコルの処刑の日が刻々と近づくなか、リチャードは2体の小ロボットをニュー・エデンに潜入させ、必死のニコル救出作戦を開始したが…。
無事にニュー・エデン脱出に成功したニコルとリチャードは、つぎに友人たちと子供たちの救出を計画し、見事成功させた。だが、独裁者ナカムラは追及の手をやすめず、ついにニューヨークにまで捜索隊を派遣してきた。からくもニューヨークを離れることができたニコルたち一行は、やがて、これまで敵対的と考えられてきた異星種族クモダコの驚異の都市-エメラルドの都に迎え入れられた。驚嘆すべき生物工学を発展させてきたクモダコたち…だが、ナカムラに率いられた人類戦闘部隊は、シリンダー海をこえてクモダコの領土に侵入、エメラルドの都へと近づきつつあった。
2130年に太陽系外から忽然と現われた謎の飛行物体。ラーマと名づけられたこの物体は、長さ50キロ、直径20キロの巨大な宇宙船と判明した。だが、人類が初めて遭遇した異星の構築物は、その目的もわからぬうちに太陽系を去っていってしまった。そして70年後、第二のラーマが太陽系に現われた。ラーマとそれを建造した異星人の正体を探りだすべく派遣された調査隊は、謎を解明できぬまま地球に帰還した。だが、宇宙のいずこかをめざして飛びつづける第二のラーマ内部には、調査隊員三人が取り残されていたのだ。さまざまな辛苦を重ねて生き延びていたニコル、リチャード、マイケルが、旅路の果てに見た驚くべきものとは。
西暦2130年に、忽然と太陽系に現われた謎の飛行物体。ラーマと名づけられたこの物体は金属製で、長さ50キロ、直径40キロ、自転周期4分の巨大な円筒型の宇宙船ということが判明した。しかし、異星人の構築物は人類の理解をはるかに超え、正体の解明に至らぬままラーマは太陽系を去っていった。そして70年後の2200年、第二のラーマが太陽系に姿を現わした。SF史上に燦然と輝くアーサー・C・クラークの名作『宇宙のランデヴー』で解明されぬまま残された謎に、地球人類がふたたび挑戦する、ファン待望の続篇。
アメリカ海軍の最新鋭ミサイルがテスト中にフロリダ沖で行方不明になったらしい。マイアミ・ヘラルド紙の女性記者キャロル・ドースンは特ダネをスクープするため、証拠を得るべくフロリダで行動を開始する。船をチャーターしたキャロルは見当をつけた場所に船のクルーとともに潜り海底を探すが、そこで見つけたものは沈没船の財宝の一部と思われる金色に輝く不思議な形をした物体だった。だが、彼女たちが持ち帰った物体は沈没船の財宝でもなければ、金でさえもなかった。はたして金色の物体の正体とは?そしてカモフラージュされた珊瑚礁に隠された秘密とは?巨匠クラークがNASAのエンジニアであるジェントリー・リーと組み、今までとは違う新たな境地を拓いた最新長篇。