著者 : ジェームズ・エルロイ
ロス市内で3人組による銀行強盗事件が続けざまに起きた。犯人は各銀行を入念に下調べし、不倫進行中の支店長に狙いをつけると、その愛人を人質にとるという手口だった…。停職処分中のロス市警部長刑事ロイド・ホプキンズは上司に呼ばれ、処分がとけると同時にこの強盗事件の担当を命じられた。ただし、職場はFBIロサンジェルス支部銀行強盗課への出向だった。調査を開始したホプキンズは、犯人たちに“知性”を嗅ぎ取った。と同時に彼はこの一件が自分の最後の仕事になると思っていた。市警の上層部が彼を切りたがっていたのだ。そして、市警内の宿敵である上司との最終的対決も予感していた。『血まみれの月』『ホプキンズの夜』に続くホプキンズ・シリーズ第3弾。
その孤独な殺人者は内なる妄念に衝き動かされ、次々と若い女を惨殺していた。ある時は路上で。またある時は被害者の部屋で。“詩人”と呼ばれるその男はいつも彼の最愛の女性を殺すのだったー。一方この殺人者を追い求めるロイド・ホプキンズはロス市警強盗殺人課の部長刑事。仲間から“ブレーン(頭脳)”と呼ばれる天才肌で、異常なほどの正義感をもつ男だった。そのホプキンズの直感が犯人は一種の天才であると告げていた。天才対天才の闘いが始まった直後、ホプキンズに市警の上層部から圧力がかかった。上司からも部下からも見放され、〈静かな狂気〉と化したホプキンズは、ひとりロサンジェルスの街を駆けめぐり、〈激しい狂気〉である“詩人”を追いつめる。ロイド・ホプキンズ・シリーズ第1弾。
ロス市警の警官ハーゾグが失踪して3週間が過ぎた。勤続13年の模範的な警官で変装を得意とし、単身で市内の各署によく駆り出されていた。同僚のロイド・ホプキンズ部長刑事はハーゾグの部屋に泊まり込み独自の捜査を開始するが、しばらくして奇妙な事実をつきとめる。ハーゾグは6人の市警警官の資料をとりよせ、彼らの言動をさぐっていたのだった。しかもリストの6人目には「ロイド・ホプキンズ強盗殺人課」とあった。何のためなのか。一方同じ頃、小さな酒屋で3人が射殺される強盗事件が発生し、ホプキンズの興味をひく。この凶悪事件と警官失踪を結ぶ糸とは…。鬼才J・エルロイが放つ新警官小説ロイド・ホプキンズ・シリーズ第2弾。