著者 : ジェームズ・W.ホール
凍った熱帯夜凍った熱帯夜
最後に人を愛してから長い時が経っていた。殺された両親と養母の復讐を果たしたフィッシング・ガイドのソーンは、フロリダ・キイズで人目を避け、ひっそりと暮らしていた。そして恋人も去ったいま、彼には幼なじみでFBI捜査官のゲートンと、その妹だけが唯一心を許せる相手だった。しかしゲートンが行方不明になり、身代金を要求する脅迫状が届けられるに及び、ソーンは血も凍る凄惨な暴力の渦へと再び巻き込まれていった…愛憎と欲望にとりつかれた人々の悲劇を清冽な筆致で描き出す『まぶしい陽の下で』に続くフロリダ・ミステリの秀作!
まぶしい陽の下でまぶしい陽の下で
男は、フロリダ・キイズの湖のほとりに一人で住んでいた。フィッシング・ガイドとフライ作りをなりわいとして。恋人がいたが、その女にも、ほかの誰にも心を開いたことはなかった。生まれたばかりの時に自動車事故で両親を失い、その事実を十代の終わりに知らされた時、彼は復讐を決意した。この湖で相手の男を殺し、事故に見せかけて逃亡してから、人目を避けるように生きてきたのだ。そして、母親代わりに男を育ててきた女性が、いま釣り船の中で殺された…。環境破壊の進む島々を舞台に、孤独な男の闘いを描く全米書評子絶賛のデビュー作。
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