著者 : ジャクリーン・ケアリー
残虐なドルージャン王の後宮から無事イムリールを救出したフェードル。そして一行は“唯一の神”の御名をもとめ、目的地を南の辺境サバへとさだめた。しかし厳しい自然環境と異邦の古き民にはばまれ、旅は想像を絶する過酷なものとなる。はたしてフェードルは御名を手に入れて天使ラハブの呪いを解き、旧友ヒアシンスを解放できるのかー荘厳なるクライマックスが待ち受ける、話題の歴史ファンタジイ・シリーズ完結篇。
謀反人メリザンドの息子にして王家の血をひく少年イムリールがさらわれた。長旅のすえメネケットで国王に面会したフェードルは、少年が遠くドルージャンに連れ去られたことを知る。だが、その地は闇の神アングラ・マンユを奉じる狂気の王が統べ、恐怖に支配されていた…。幼馴染みヒアシンスの解放をも目指すフェードルにさらなる苛烈な運命がふりかかるー刺激にみちた歴史絵巻、かつてない衝撃とカタルシスの第2巻。
フェードルは、驚くべき姿を隠れ蓑にしていたメリザンドとついに対面した。王位を得るため女王を亡き者にする計画を語るメリザンド。暗殺の場となるのは、各国の王が一堂に会する君主会盟だ。危険を知らせねばと焦るフェードルだが、孤島の監獄に幽閉されてしまう。一度は絶望したが、奇跡の脱獄劇のすえイリュリアの海賊船に助けられた彼女は、人質交換を申し出る手紙を出すが…。華麗なる歴史絵巻、激動の完結篇。
謀反人メリザンドの行方をひそかに追うため、女王イサンドルとの反目をよそおいラ・セレニッシマ都市国にやってきたフェードル。豪奢な文化が花咲くその地では、老いた統領の後継者を決める選挙を前に貴族間の緊張が高まっていた。フェードルは旧知の貴族青年セヴェリオをたより、女王の大叔父にあたるベネディクト王子、および統領に面会を図るが、やがてある危険な真実に近づいてしまう…人気シリーズ、驚愕の急展開。
列国が激突したトロワイエ・ルモンの戦いは幕を閉じ、若き女王イサンドルのもとテールダンジュに一時の平和が訪れた。だが、女伯爵として所領で穏やかに日々を送るフェードルの心からは、処刑前夜に逃亡した謀反人メリザンドと、彼女がよこした血糊墨のマントのことが消えなかったー悲劇と権謀術数の渦をしなやかに乗り越えるヒロインの新たな旅が始まる。壮大な歴史を描きローカス賞を受賞した傑作シリーズ、新章開幕。
最愛の家族を失い、修道士ジョスランとともにスカルディアの蛮族に売られたフェードル。だが、鍛えた洞察力と生来の才能、そして故国への忠誠心によって二人は死地を乗り越え、辛くもテールダンジュに帰還した。しかし、王国はすでに分裂の途にあった。スカルディア来襲の報を告げられた女王の密命により、フェードルは国を救うため、幼なじみのヒアシンスを伴い新たな旅に出る…華麗なる叙事詩、激動の第1部完結篇。
天使の血をひく人々の国、テールダンジュ。ここでは、愛の営みは神への捧げ物である。少女フェードルは“クシエルの矢”と呼ばれる印をもって生まれ、それゆえに数奇な運命をたどる。謎めいた貴族デローネイに引きとられ、陰謀渦巻く貴族社会で暗躍するためにあらゆる知識と技術を授けられたのだ…一国の存亡を賭けた裏切りと忠誠が交錯する中、しなやかに生きぬく主人公を描くローカス賞受賞の華麗な歴史絵巻、開幕。