著者 : ジョン・アーンスト・スタインベック
怒りの葡萄(上)新訳版怒りの葡萄(上)新訳版
一九三〇年代、アメリカ中西部の広大な農地は厳しい日照りと砂嵐に見舞われた。作物は甚大な被害を受け、折からの大恐慌に疲弊していた多くの農民たちが、土地を失い貧しい流浪の民となった。オクラホマの小作農ジョード一家もまた、新天地カリフォルニアをめざし改造トラックに家財をつめこんで旅の途につくー苛烈な運命を逞しく生きぬく人びとの姿を描き米文学史上に力強く輝く、ノーベル賞作家の代表作、完全新訳版。
エデンの東(3)エデンの東(3)
自暴自棄になっていたアダムは、リーとサミュエルの真摯な心に触れ、再び自己を取り戻した。双子にアロンとカレブ(キャル)と名をつけ、立派に育て上げると誓ったのだ。その間にも時はたゆみなく流れ、いつしかサミュエルも不帰の客となっていく。唯一変わらぬものは、アダムの胸中に宿るキャシーの美しい幻影だった…。やがて多感な思春期を迎えたアロンは、愛らしい少女アブラと出会い、ほのかな慕情を抱いてゆく。
エデンの東(4)エデンの東(4)
アダムは子供たちに教育を受けさせるため、サリーナスの町なかへと居を移した。アロンとアブラの仲はいっそう深まり、弟キャルの胸には孤独感がつのってゆく。そんなある日、キャルは母の消息に接して驚愕する。だが、その秘密を知ったが故に、やがて自分が兄を悲惨な運命に追いやろうとは夢想だにしなかった…。『怒りの葡萄』で知られるノーベル賞作家が、原罪からの人間解放を旧約聖書の物語に託して描く畢生の大作。
キャナリー・ロウキャナリー・ロウ
カリフォルニア州サリーナスにほど近い港町キャナリー・ロウで、ある日突飛なパーティーが催される。-皆から「先生」と呼ばれ尊敬されている生物学者、ビジネスにはうるさい雑貨商リー・チョン、女主人ドーラの経営する売春宿の女たち、「ドヤ御殿」と名づけられた小屋に寝泊りする浮浪者たちが巻き起す笑いと涙の物語。
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