著者 : ジョン・ケッセル
ミレニアム・ヘッドライン(上)ミレニアム・ヘッドライン(上)
1999年。世紀末アメリカ。衰えた国力は回復しようもなく、国民は耐乏生活を強いられていた。貧困と麻薬と伝染病がひろがり、人々の不安を食い物にする新興宗教がはびこっている。その不安をあおるように、アメリカ各地でUFOの目撃例が急増、人間そっくりの謎の存在が超自然的事件を引き起こしていた。巨大ネットワーク局の記者ジョージはこの事件に注目して取材を開始したが、やがて恐るべき確信を抱くようになった。
ミレニアム・ヘッドライン(下)ミレニアム・ヘッドライン(下)
なんとしても異星人の存在をあばき、地球侵略を未然に防がなくてはならないー。ジョージはそう確信した。千年王国到来を訴えるテレビ伝道師ギルレイもまた、異星人来訪を確信していた。西暦2000年の訪れと同時に、キリストを司令官とする宇宙船が降臨、最後の審判が始まるというのだ。多彩な人物が狂気のドラマを織りなすあいだにも、新千年紀は刻々と近づいていた。悪意と哄笑と風刺に満ちた、米SF界俊英の野心作。
PREV1NEXT