著者 : ジョン・モ-ガン・ウィルスン
虚飾の果てに虚飾の果てに
映画脚本の基礎を確立した、ハリウッドの大物ゴードン・キャントウェルの邸宅で、月例パーティが催された。しかしその席上、脚本家志望の青年レイザー・ジャファーリが突然死してしまう。さっそく警察が呼ばれたが、彼がゲイであり、HIVに感染していたことが明らかになると、単純な病死として片づけようとした。たまたまパーティに出席していた元新聞記者ベンジャミン・ジャスティスは、その死因に疑問を抱き、調査を始めるのだが、その過程で殺人の疑いが…前作『夜の片隅で』で絶賛された甘くせつない世界が甦る、異色ハードボイルド。
夜の片隅で夜の片隅で
闇を裂く一発の銃弾が、眠っていた記者魂に火をつけた!エイズ患者を扱ったドキュメンタリーでピューリツァー賞を受賞したものの、記事が捏造であることが発覚し、職を追われた新聞記者のジャスティス。今は安アパートで失意の日々を送る彼のもとに、かつての上司が現われ、資産家の息子が射殺された事件の取材に力を貸してくれという。失ってしまった何かを取り戻そうとするかのように、ジャスティスは事件にのめり込んでいくが…。さまざまな哀しみを背負った人間たちが交差するハリウッドのアンダーワールドを舞台に描く、新シリーズ。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞受賞作。
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