著者 : スーザン・アレクサンダー
夢のあと夢のあと
19歳のデイヴィナは、プロポーズされて夢見心地だった。 その男性が、彼女の姉と通じていると知るまでは。 裏切りに打ちのめされたデイヴィナは故郷を捨て、ロンドンに出た。 2年が経ち、いまは大企業の重役ジェイクの秘書を務めている。 彼はハンサムな独身とあって、恋人はいつもとびきりの美人だ。 ある日、デイヴィナのもとに姉から結婚式の招待状が届く。 相手は元婚約者だった。傍目にも明らかなほどうろたえた彼女は、 ジェイクから問いただされたとき、つい心の内を漏らしてしまう。 彼はしばらく何か考えていたが、暗く光る目でデイヴィナを見ると、 こう言ったのだ。「僕が結婚式に付き添うーーきみの婚約者として」 S・アレクサンダーは80年代に4作だけを残した幻の作家ですが、今作の初版は、同日に刊行されたC・モーティマー、B・ニールズ、J・デイリーといった人気作家を大きく引き離してトップの売上を誇った作品でした。幻のロマンスをどうぞ。
二人だけの誓い二人だけの誓い
ロザンナは病床の母を残し、ひとりシチリアの祖父を訪ねた。母の治療費を工面するための苦肉の策として、冷酷な祖父が持ちかけた取引を受け入れたのだ。お金と引き替えに、祖父が選んだ男性と結婚する、と。ところがシチリアに着いてまもなく、ロザンナは、町の大通りで車にはねられて気を失ってしまう。気がつくと、運転していた男性の部屋に寝かされていた。ロザンナは彼の野性的な顔を魅せられたように見つめた。翌日祖父から紹介される相手、ドン・カルロ・ビチェンツィが、目の前の男性だとはつゆも知らずに…。
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