小説むすび | 著者 : ダイアナ・ハミルトン

著者 : ダイアナ・ハミルトン

トスカーナの花嫁トスカーナの花嫁

私は身分違いの招かれざる花嫁。 愛を望んではいけない。 カフェで働くポーシャは、貧しい青年の客に言い寄られ、 熱意にほだされて結婚の約束をした。ところが身ごもった直後、 彼とまったく連絡がつかなくなった。いったい何があったの? ふと手にした新聞の一面を見て、彼女は凍りついた。彼が事故死? しかも、じつはイタリア財閥の次男で、妻までいたなんて……。 秘密裏に出産したポーシャの前に、ある夜、美麗な紳士が現れる。 赤ん坊の伯父にあたるルチェンゾは、ポーシャ母子をイタリアへ 招くために来たのだと、蔑みに満ちた冷たい目で告げた。 本当は息子を奪いに来たのでしょう? この子は私が守るわ。 息子をしっかりと胸に抱き、ポーシャは覚悟を決めた。 今は亡き王道ロマンスの大家、ダイアナ・ハミルトンの珠玉作です。思いがけず大財閥の跡継ぎを身ごもり、密かにひとりで産み育てようとしていたヒロイン。彼女を金目当ての女と決めつけて冷淡に扱っていたヒーローから、不躾に愛のない求婚をされて……。

蝶になるとき蝶になるとき

小さな村の牧師の娘マーシーは、よその家で家事や雑用を手伝って弟の学資を稼いでいたが、両親亡きあと、ロンドンで清掃員をしていた。ある日、偶然見つけた住み込み家政婦の求人に応募して採用されるが、雇い主は、プレイボーイと名高いイタリア富豪のアンドレア。男性に不慣れで地味なマーシーは、魅力的な彼に心乱されつつもその気持ちを押し隠して、懸命に仕事に励んでいた。ある日、アンドレアの会社が作るCMへの出演が決まり、マーシーは驚いた。彼の会社は宝石などの高級品の広告しか手がけないと聞いているから。だが撮影日に台本を渡されたとたん、マーシーは屈辱のあまり震えた。不格好な妻でも、この商品でハンサムな夫の胃袋をつかめる、ですって?しょせん私は、醜いさなぎのまま。美しい蝶には決してなれない。密かに想いを寄せるアンドレアが家政婦の自分をどう見ていたのか、まざまざと思い知らされたマーシーの気持ちが切なくて…。こんな雇用関係の二人が、どのように恋を成就させるのか?華麗なる変身物語。

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