小説むすび | 著者 : ダラス・シュルツェ

著者 : ダラス・シュルツェ

藁くじの花嫁藁くじの花嫁

恋い慕う彼に求婚された娘は知らなかった。 自分が“藁くじの花嫁”であることを。 家業を大規模に営むマクレーン兄弟には、そろそろ跡継ぎが必要だった。 とはいえ結婚願望などない彼らは、ほうきから抜いた藁のくじを引き、 “はずれ”を引き当てた兄のルークが、しぶしぶ花嫁候補を探すことに。 多忙なので妻のご機嫌をとるつもりはないし、外見重視の美人もお断りだ。 それよりも従順で、夫が外で働くあいだ家を守ってくれる女性がいい。 そんなルークが目をとめたのは、6年前に父を亡くして以来、 叔父夫婦の家の厄介者として家政婦同然に扱われるエレナーだった。 影が薄く、物静かな十人並みの娘に見える彼女は、花嫁にうってつけだ! 一方、魅力的なルークに密かに想いを寄せていたエレナーは、 彼からの思いがけない求婚の真意も知らぬまま、喜びに胸を高鳴らせ……。 憧れのルークと結婚して、おいしい料理を作り、黙々と働き、家のなかも磨きあげるエレナー。けれどもある日、ルークがそもそも結婚を決意したのは、藁くじで負けたからだということを知ってしまいます。傷ついたエレナーが夫に対して突きつけた要求とは……?

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