著者 : チェ・ウニョン
明るい夜明るい夜
夫の不倫で結婚生活に終止符を打ち、ソウルでの暮らしを清算した私は、九歳の夏休みに祖母と楽しい日々を過ごした思い出の地ヒリョンに向かう。絶縁状態にあった祖母と二十二年ぶりに思いがけなく再会を果たすと、それまでに知ることのなかった家族の歴史が明らかになる…。家父長制に翻弄されながらも植民地支配や戦争という動乱の時代を生き抜いた曾祖母や祖母、そして母、私へとつながる、温かく強靭な女性たちの百年の物語。2021年“書店員が選ぶ“今年の小説””第29回大山文学賞受賞。
わたしに無害なひとわたしに無害なひと
十六の夏に出会ったイギョンとスイ。はじまりは小さなアクシデントからだった。ふたりで過ごす時間のすべてが幸せだった。でも、そう言葉にすると上辺だけ取り繕った嘘のように…(「あの夏」)。誰も傷つけたりしないと信じていた。苦痛を与える人になりたくなかった。…だけど、あの頃の私は、まだ何も分かっていなかった。2018年“小説家50人が選ぶ“今年の小説””に選出、第51回韓国日報文学賞受賞作。
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