著者 : チャド・ハーバック
守備の極意(上)守備の極意(上)
ウェスティッシュ大学野球部の捕手マイク・シュウォーツは、痩せっぽちの高校生ヘンリーの守備練習に見とれていた。ますます強くなるコーチのノックを、この小柄な遊撃手は優美なグラブさばきで楽々と捕え、矢のような球を次々と一塁に送る。その一連の動きはまさに芸術品だった。「来年はどこの大学でプレーするんだ」と聞いた。「大学へは行かない」シュウォーツはにやりとした。「さて、そうかな」シュウォーツはようやく見つけたのだ。みずからの弱小チーム立て直しの切り札をーアメリカ文学界の新星が贈る、野球への愛にあふれる傑作小説。
守備の極意(下)守備の極意(下)
シュウォーツとの猛特訓の結果、第三学年のシーズンが始まるころには、ヘンリーはウェスティッシュ大学はじめてのメジャーリーグのドラフト候補になっていた。打撃の腕をメキメキと上げ、守備でも、憧れのアパリシオ・ロドリゲスのもつ連続無失策の全米大学記録にあと一試合まで迫っていた。しかし肝心の試合で、なんでもないショートゴロを捕まえたその後の送球が、彼の周囲の人々-シュウォーツ、オーエン、アフェンライト学長、ペラーの人生を一変させる。もちろん、ヘンリー自身の未来をさえ…。『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラー!今世紀最高のデビュー作。
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