著者 : チャールズ・キーピング
ガウェイン卿の物語ガウェイン卿の物語
フランスにあるランスロット卿の居城ーその外に陣取る天幕の中、熱にうかされ負傷したアーサー王の甥ガウェイン卿が臥している。円卓は瓦解、今や騎士たちは反目し合う状況に。アーサーとガウェインはかつての親友ランスロットを包囲している。ガウェインの不安定な脳裏を巡るこの残酷な現実ー彼は若き従者に自らの目を通して見た王国の栄枯盛衰を語る。キリスト教の国王に仕えた高貴なる騎士たちの友情、アーサーの幼少期、魔法の剣を引き抜き王になった背景、不可思議な緑の騎士を巡る自らの冒険、聖杯の探求、そして仲間を引き裂いた敵対心と憎しみ。アーサー王伝説が一つの連続した物語の中で語り直されることは珍しい。独特の雰囲気を放つチャールズ・キーピングの挿し絵とともに、ニール・フィリップは劇的結末へと向かう勇壮な物語をここに提示した。
PREV1NEXT