著者 : ティモシ・ザーン
銀河有数の金属鉱山を持つソリテア星系は正体不明の〈雲〉に覆われ、通常の方法では進入することができない。唯一の手段は死んだばかりの人間に操縦させることであり、そのためソリテアを訪れる船は必ず死刑囚を2名乗せることになっていた。この星系への運航免許を得たキャリロン社は、読心能力を持つ青年ベネダーを惑星ソリテアに送りこむ。だが、帰路に殺される運命にある女囚カランドラはまったくの無実だったのだ。
死刑囚カランドラを伴って惑星ソリテアを脱出したベネダーは、隣接する惑星スポウルで知性を持つ植物〈入道雲〉の群を発見した。思いがけないファースト・コンタクトに全ソリテア星系は沸きかえり、ベネダーたちは読心能力を駆使してこの生物との対話に取り組むことになる。やがて〈入道雲〉はソリテア星系を包む〈雲〉にまつわる恐るべき秘密を語りはじめるのだった…。冒険SFの第一人者が新境地を拓く本格宇宙SF。
体内にコンピューターやサーボ・モーターを内蔵し、手足にレーザー・ガンを組みこんだコブラ部隊員ー。見かけはふつうの人と変わらないが、全身がまさに武器庫の超戦士である。そのコブラ部隊員ジョニー・モロウのたてた計画により、惑星クァサマの脅威は排除された。だが、三十年ちかくがすぎ、惑星クァサマの軌道上に投入された偵察衛星に不審な機能停止が発生した。そこでコブラ部隊員の派遣が決定されたのだが…。
惑星クァサマをひそかに調査するのに必要な連絡宇宙艇は、トロフト星人だけが持っている。そのトロフト星人は、派遣するコブラ部隊員にかつて活躍したジョニー・モロウの血縁を入れるように要求してきた。そこでコブラ隊員養成学校で初めての女性訓練生、ジョニーの孫娘で成績優秀なジャスミンが派遣されることになった。厳しい訓練のすえに、ついに惑星クァサマに到着したコブラ部隊員たちを待っていた恐るべき罠とは?
かつての宿敵トロフト星人が、人類の植民に最適といって五つの星系を推薦してきた。だが、そのうちのひとつ、惑星クァサマには排除すべき異星人がいるという。そこで人類は五つの星系にコブラ部隊員と通常人との混成調査団を派遣する。調査団が惑星クァサマで見いだした驚愕の事実とは…?体内にコンピュータはもちろんのこと、レーザー・ガンや各種兵器を組みこんだ超戦士コブラたちの戦いを描く傑作アクションSF。
惑星トリプレットの古代遺跡にある不思議な〈トンネル〉-それは、科学が異常に発達したシャムシール、呪文で精霊を呼びだせるカリックスのふたつの異世界に通じている。〈二十世界〉を統治する星間政府は管理局を設立し、トリプレットへの無断立入りを禁止してきた。だが、惑星オータリスのはねっかえり女子大生ダナエは、大金持ちの父親のコネでトリプレット調査の資格を手に入れた。経験豊富な案内人ラヴァジンを雇い、勇躍、ダナエは異世界へとおもむく…。
惑星トリプレットの〈トンネル〉が通じている異世界シャムシールとカリックスは封建主義的な価値観が支配する世界。地元の慣習にうといダナエは、ラヴァジンの制止も振りきり、トラブルばかり巻き起こす。しかし、そんなダナエが、偶然目撃してしまったのは、二つの世界どころか自分の世界にまで影響するほどの恐るべき陰謀だった…。冒険SFの名手ザーンが、元気いっぱいの女子大生をヒロインに、SFとファンタジイの両方の面白さを詰めこんで描く一大冒険譚。
コブラとは、体内にコンピュータとサーボ・モーターを内蔵し、手足にレーザー・ガンやアークスロワーを組みこんだ全身まさに武器庫の超戦士だ。コンピュータと連動する視覚システムでレーザー・ガンの自動照準も可能。サーボ・モーターで高いビルもひとっとび、象ほどもある野獣も一撃で倒してしまう。この驚異的な能力がなければ、人類に突如襲いかかってきたトロフト星人に対抗できないのだ…。恐るべき異星種族と戦うコブラ部隊の活躍を描く戦争アクションSF。
超人的な戦闘能力を持つブラックカラーとなるために必要不可欠な秘薬ーバックラッシュ。この秘薬を一定のパターンで服用した者はその神経系が永久的に変化し、戦闘時における運動速度や神経の反射速度が倍加されるのだ。しかし、この恐るべき秘薬の製造法は、ライクリル星系軍の手におちることを恐れた地球民主帝国の手によってすべて破棄されてしまったと考えられてきた、いままでは…。だがその処方が地球のアイギス山岳要塞の奥深く隠されているとの情報を得たケインは、ブラックカラー軍団とともに、警戒厳重なライクリル星系軍占領下の地球へと潜入するが…。