著者 : テレサ・カーペンター
“家族になろう”--なんて残酷な言葉。 彼は私を愛してはいないのに。 サヴァンナは十代で母を亡くしてから、妹と弟を一人で育てあげた。 そして今は、有名ジュエリー会社の臨時秘書として献身的に働き、 効率最優先の冷徹なCEO、大富豪リックに想いを寄せていた。 二人きりのロンドン出張で、彼はいつもとは別人のようだった。 初めて乗る飛行機を怖がるサヴァンナの手を握っていてくれたり、 夜、ドレスに着替えた彼女に熱っぽい視線を送ってきたり……。 募る恋心を止められず、サヴァンナはリックと一夜をともにしてしまう。 結婚も赤ん坊も望まない彼は、生涯続く関係など求めていなかったけれど。 ところが数週間後、サヴァンナは妊娠に気づいて愕然とする。 彼に父親になると伝えるの? 責任感から求婚されるとわかっていて? 大好評だったデビュー作、I-2385『天使を抱くシンデレラ』の関連作をお届けします。仕事に人生を捧げ、愛を否定するヒーローからのプロポーズに、どうしてもイエスと言えないヒロイン。本当は愛されたいのに、本心を隠す彼女のいじらしさが切ない作品です。
赤ちゃんを待ちわびる彼女が知ったのは、 見ず知らずの父親の存在ーー 天涯孤独のリーザは、人工授精を受けた病院から驚愕の知らせを受けた。 お腹に宿した小さな命が、大富豪ジャレド・スティールの子だというのだ。 施術当日に会った、魅惑的な男性ジャレドーー結婚に興味がない彼は、 跡継ぎをもうけるため代理出産を依頼したと話していた。 しかし代理母が約束の時間になっても現れず、 たまたま予約時刻を変更していたリーザが人違いされたのだった。 ジャレドは大金を呈示して子供を渡すよう要求してきた。 無理よ、大切な私の赤ちゃんを渡せるわけがないわ。 でも、裁判になれば大富豪の彼に勝てる見込みなどない……。 ああ、いったいどうすればいいの? 赤ちゃんを巡る心温まるストーリーを描いてハーレクイン・イマージュで大人気のテレサ・カーペンター。今作では、珍しくドラマチックでホットな物語を書きました。思いがけない運命に翻弄される心優しきヒロインの一途な恋心に涙を誘われます。