著者 : テレサ・サウスウィック
エミリーには11カ月になる娘アニーがいる。父親はハンサムな元恋人の医師カルだが、娘が生まれたことは知らない。一生結婚する気はないと言う彼に、妊娠を打ち明けられなかったから。けれど、胸のしこりに気づいて初めて、自分に何かあったとき娘を託せる相手がいないと心配になり、遅まきながらカルを訪ねた。娘がいると知った彼は、自分の子供かどうか疑いつつも、会わせてほしいと要求してきた。そして初対面の日、あどけないアニーを一心に見つめるカルを見て、エミリーの心は激しく揺れた。結婚嫌いの彼と結ばれることは決してありえない。でも…。
彼にはお金が、私には愛がある。 だから、彼への想いは知られてはだめ。 保育士のリビーのもとに、その日届いた悲報ーー リビーに5歳の愛娘モーガンを預けて旅立った親友夫妻が、 不運にも異国で命を落としたというのだ。 あろうことか夫妻が法定後見人に指定していたのは、 傲慢で軽薄なプレイボーイ、ジェスだった。 ラスベガスで最も裕福でハンサムな実業家のジェスを 親友夫妻の結婚式でひと目見た瞬間、リビーは彼に夢中になったが、 思わせぶりな言動をとるだけで、彼が誘ってくることはなかった。一度も。 あんな遊び人にモーガンを託すわけにはいかないわ。 リビーはモーガンのそばにいるため、ナニーになることにするが……。 ナニーと億万長者の雇い主の恋を描いた、D-1727『ボスとナニーの契約結婚』の関連作。ずっとつれないそぶりだった憧れの大富豪の屋敷でナニーとして暮らすことになったヒロイン。でも、やはり彼は冷たくて……。切ない恋心が胸に迫る逸作です。
クリスタルはナニーとして働くため、砂漠の国エル・ザフィールを訪れた。不格好な眼鏡、だぼだぼな服、引っつめ髪で変装をして。ナニーの絶対条件は、なぜか“不美人であること”。現れた逞しい黒髪の雇い主、第2王子ファリークは聡明な彼女を気に入り、クリスタルも彼に心惹かれていった。ある日、遠乗りに出かけた二人は、激しい砂嵐で帰れなくなり、一夜を過ごしたテントの中で熱いキスを交わす。偽りの姿でいることは心苦しいけれど、高額な母の手術代を工面するには仕方ない。彼女はそう思っていた。ファリークが、どんな嘘も許さないと知るまでは。