著者 : デーヴ・ダンカン
ザルク宮廷でイノスと再会を果たしたのもつかのま、ラップは、皇帝アザクに捕らえられて投獄されてしまった。いっぽうアザクは、イノスを妃に迎えたものの、前皇妃ラシャの呪いのせいで花嫁には指一本触れられぬありさま。そこでアザクは、魔道師四人衆に呪いを解いてもらおうと、イノスを連れてインプ王国の王都フブに赴くことにした。イノスは幽閉されているラップの身を案じながらも、アザクと共にフブに向かうが…。
仲間の助けで牢獄を脱出したラップは、イノスを追って一路フブをめざした。同じころ、クラスネガルの王座を狙う〈北の国〉の領主カルコルも、おのれの権利を魔道師四人衆に保証してもらうべくフブに向かっていた。さまざまな思惑が交錯する世界の中心フブー。そこで、クラスネガルの王座を賭けて、魔法の窓が予言したラップとカルコルの運命の死闘がくりひろげられようとしていた。壮大なスケールの四部作、堂々の完結。
なんとか西の魔道師と北の魔女の手を逃れたラップは、透視能力を買われて、ヨッツンのガトモルガ指揮する交易船〈嵐の踊り子〉号に奴隷として乗り組み、フェアリー島をあとにすることになった。しかし、イノスを捜しに船出する望みを果たすまもなく、〈嵐の踊り子〉号の本拠地がガルクの領主カルコル麾下の海賊に襲われ、ラップとガトモルは捕虜にされてしまった。囚われの身となったラップを待ち受けていたものは…。
皇帝アザク、伯母ケイドと共に后妃ラシャのもとを逃げ出したイノスは、四人の魔道師に会って自らの王位継承権に対する支持をとりつけるべく、長老エルカラトの率いる隊商に混じって中央都市フブへと向かっていた。ところが、エルカラトはイノスたちの監視を命じられたラシャ后妃の手先だったのだ。イノスとケイドとアザクはエルカラトの隊商から離脱し、三人だけでフブを目指すが…。壮大なスケールのシリーズ第三弾。
21世紀もなかばを過ぎ、地球は人口爆発や環境破壊で、他の惑星への植民を迫られていた。しかし、〈ひも〉という超空間通路をもちいた惑星探査には、多大なリスクがあった。不安定な〈ひも〉がいつ消滅するかわからず、しかも居住可能惑星はいまだに発見できていない。けれども青年セドリックは、この冒険に魅せられていた。やがて彼は、惑星探査を独占している組織“機構”から招きを受けたのだが…。大型娯楽SF開幕。
驚くべきニュースが“機構”に飛びこんできた。第三級惑星ナイルの探査チームが石斧で殺されたのだ。この惑星には知的生物がいるのか?ついにファーストコンタクトの時がやってきたのか?セドリックは、“天命”を察知する超能力をもつアライア王女とともに〈ひも〉を通って宇宙へ旅立ったが、その裏では、世界権力をめぐる権謀術数が渦巻いていた…。人気作家ダンカンが満を持して放つエンターテイメントSF快作。
クラスネガルの王宮に侵入したインプ軍に追われ、王女イノスと厩番ラップの一行は魔法の窓のある小部屋に逃げ込んだ。そのとき、一同の前にラシャと名乗る女魔法使いが忽然と姿を現わした。ノイスがラシャに促されるままに魔法の窓を通り抜けると、そこはなんと南方の大帝国ザルクの宮廷だった。一方、イノスを追って魔法の窓を通り抜けたラップたちは、ザルクからはるか彼方の未開の島フェアリーに降り立っていた…。
イノスは、皇帝アザクと女魔法使いラシャの賓客としてザルクの宮廷に逗留することになった。ところが、ラシャはイノスを利用して何事か企んでいるようす。それに気づいたイノスは、アザクと共に王宮を脱出した。同じころ、フェアリー島のラップはノイスのもとに行こうと必死の画策を始めていた。だが、仲間二人とはぐれたうえに、あろうことか西の魔道師と北の魔女の陰謀に巻き込まれてしまった…。力作シリーズ第二弾。
魔法の源である〈力の言葉〉-。権力を求める者たちがそれを手に入れようと熾烈な闘争を繰り広げる世界、パンデミア。その北辺の小王国クラスネガルで、王女イノスは幼なじみの少年ラップとともに平隠な毎日を送っていた。そんなある日、イノスは南方の大国に花嫁修業にいくことになり、クラスネガルを旅立った。後に残されたラップは、王宮の厩番見習いとして働くうちに自分に透視能力が備わっていることに気づくが…。
クラスネガル王危篤。ラップは、遠国のイノスにそれを知らせるべく、アンドルという男と一緒にクラスネガルを出立した。ところが旅の途中でアンドルの姿が豹変した。まったくの別人に変身したのだ。しかもアンドルは、ゴブリン族の中にラップを置き去りにして単身イノスのもとに向かった。アンドルの狙いは何か?いっぽうイノスの周囲では、彼女の父が持つ〈力の言葉〉を狙う者たちが暗躍を始めた…。壮大な四部作開幕。