著者 : ニック・クック
冷戦終結後の中東で、ソ連とアメリカの外交使節団が相ついで謎のテロ集団に拉致された。米ソは極秘協定により、ただちに合同の特殊作戦チームを編成、救出作戦の準備に移る。一方、英週刊誌記者のガーリングは、中東支局のスタンセルから、事件が〈審判の天使たち〉なるアラブ原理派組織の犯行であるとの情報を入手。だがその直後、スタンセルは何者かに誘拐され、消息を絶ってしまった。俊英が放つハイテク軍事冒険巨篇。
カイロへ飛んだガーリングは、残された情報を手掛りにスタンセルの行方を追う。イスラエル情報部やエジプト警察、そしてアラブ原理派組織の思惑が複雑に錯綜するなか、やがて彼は事件の背後に横たわる巨大な陰謀を知る。だがそのころすでに米ソ合同特殊作戦チームは、ソ連の情報をもとに、レバノンにあるテロ集団の本拠地にむけ、救出作戦を開始していた。最新の軍事情報をもとに特殊作戦の全貌を描き、絶賛された話題作。
ナチ・ドイツの崩壊を目前にした1945年春。英米軍は西から、ソヴィエト軍は東から、ベルリンに迫っていた。そのソヴィエト軍のなかに密かに〈大天使〉作戦なる計画を企む者たちがいた。〈大天使〉作戦-それは、東部戦線の全ソヴィエト軍を結集してドイツ軍を撃破したのち、その兵力で英米軍を攻撃、いっきょに全ヨーロッパを席捲しようという極秘の軍事作戦だった。作戦の計画文書を手に入れた英国は、ソ連の企みを撃破するため〈守護天使〉作戦を発動する。ドイツの最新鋭機を使って、チェコ領内にいる計画の中心人物シャポシニコフ元帥を秘密裡に抹殺するのだ。かくて密命を帯びた英軍パイロット、クルーズが、戦乱のドイツに潜入する。だが、クルーズはゾヴィエト側に恐るべき最終手段があることを知るよしもなかった。「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリィ」の元編集者が史実をおりまぜて壮大なスケールで描く航空冒険巨篇。