著者 : ハンス・クナイフェル
銀河のあちこちで謎のミュータント、リバルド・コレッロの暗躍がはじまっていた。強力な催眠暗示で人々をあやつり、生体フィクティヴ転送機ともいうべき能力をもつコレッロの正体をつきとめるため、ローダンは本格的調査に乗りだす。おりから、惑星アステラで人間があやつり人形のようになる事件が発生した。太陽系秘密情報局の特殊工作員ノーマン・ヨーダーは、自由商人の協力を得て単身アステラへの潜入を試みたが。
爆発性血液ペストをまぬがれたロワ・ダントンと「フランシス・ドレーク」の乗員たちは、惑星プリズン2で必死に生き延びようとしていた。この危地を脱出できるかどうかは、獅子人間グラドに化けている謎の敵の動向にかかっている。だが、にせグラドの真の計画は依然として判明していない。しかも、病気に対抗するため使った血漿共生体に拒絶反応を示す乗員が続出。絶望的な状況で戦いつづけるダントンたちの運命は…!?
〈EX=3333〉の船長ヴィヴィアー・ボンテイナーは、結婚したてのアルサリとともに南太平洋で休暇を楽しんでいた。ふたりは、テラの富豪ノエル・ミント=キシランのパーティに招かれ、深海ヨット《ポセイドン》による海底探検にさそわれる。発見されたばかりの古レムール人の遺跡を調査しようというのだ。だが、深海に向かったボンテイナーたちを待ち受けていたのは、二次制約者とアコン人による地球破壊の陰謀だった。
オールド・マン強奪に失敗してオルリン・ラスカニは、細胞活性装置を携えてアコン人の極秘惑星ベイネルトをめざしていた。太陽系秘密情報局の追求を逃れるためにエネルギー・コマンドの長官に庇護を求めたのだ。だが、すでにグッキーとUSOスペシャリストのハール・デフィンがスペース・ジェットに潜入していた。しかも、ベイネルトでは、時間警察をも巻きこんだアコン人の恐るべき陰謀がいましも始まろうとしていた。
ジャングル惑星に不時着したローダンと《クレスト4》の乗員は帰郷の希望を捨てずに苦闘をつづけていた。一方、ヴィヴィアー・ボンテイナー率いる巡洋戦艦《オリノコ》は銀河中枢部を遊弋中だった。時間警察の生体宇宙船ドランを狩りたて、破壊するために。その《オリノコ》がハイパー衝撃前線をキャッチした。衝撃前線はドランの出現に特有の現象である。ボンテイナーはドランを求め、名もない恒星に急行したが…!?
〈クレスト4〉は暗黒星雲のなかを惑星ツォートコーンをめざして飛んでいた。そこでけだものの指導的種族ペレヴォンが秘密最終兵器の製造を進めていると、M-87の元軍事司令スコアルトが教えてくれたのだ。だが、ペレヴォンの本拠星系は恒星ダスティ・クイーンのノヴァ化で今まさに破滅しようとしていた。ローダンはロワ・ダントンとコマンドをともなって惑星ツォートコーンに強行着陸し謎の実験施設に突入するが…。
故郷銀河からやってきた〈BOX 13111〉とテラナーを乗せたハルト船は、〈クレスト4〉のローダンたちとの邂逅をはたした。そこへ基地のエンジニア、キボシュ・バイウォフから交渉を求めるメッセージが届いた。人質をとるための罠の可能性はあるものの、交渉せざるをえない。そこでローダンは、チャイ・クールーを長とする交渉使節の派遣を決定した。クールーはコルヴェットKC-21でパルヤル星系へ向かったが…。