著者 : バーバラ・ウォレス
クリスマスの奇跡は、 愛と苦しみの記憶を呼び覚まして……。 道に迷い、たどり着いたスコットランドの小さな村のパブ。 店で働く女性を見て大富豪トーマスは目を疑った。「ロージー?」 半年前、車ごと川に落ち、行方不明になった妻ロザリンドだ。 思わず抱き締めたとたん、トーマスは突き飛ばされた。 過去の記憶をなくし、ロンドンの屋敷に住んでいることも、 5歳の娘がいることも、まったく覚えていなかったのだ。 トーマスが家族や経営する会社について詳しく話すと、 彼女は不安そうな様子ながらも、一度家に戻ってみると言った。 実は彼女が失踪したとき、すでに結婚生活は暗礁に乗り上げ、 離婚寸前だったとは知るよしもなくーー 聖なる季節に、まるでサンタクロースの魔法にかかったかのような、奇跡の愛の物語をお届けします。愛らしい5歳の少女に会い、すぐに懐かしい感情に満たされるヒロインですが、ゴージャスな夫との夫婦関係にはなぜか違和感を覚えて……。
“あなたは彼と目がそっくりだわ”亡き母が遺した最期の言葉が、ロクシーの人生を変えようとしていた。遺品の中から、大富豪の恋人が若き日の母へ宛てた手紙が見つかり、彼こそがロクシーの本当の父親らしいとわかったのだ。幼い娘を育てるしがないウエイトレスの彼女にとって、青天の霹靂だった。私がその人の子供だと認められれば、娘にいい暮らしをさせられるわ。希望を胸にマイクという弁護士を訪ね、事情を話したところ、彼は疑いの目を向けてくるばかりか、証拠が不十分だとつっぱねた。失意のあまりその場を飛び出したロクシーだったが、その夜、どういうわけかマイクが彼女の職場に現れ、不敵な笑みを浮かべながら、仕事を引き受けたいと言い出した!シンデレラ物を得意とするイマージュ期待の作家の最新作。エリート一族出身のマイクと、苦労人のロクシー。正反対のふたりが織りなす恋模様は、やがて先の読めない展開へと突入して…。