著者 : ビクトリア・ホルト
狩猟月のころ(上)狩猟月のころ(上)
スイスの名門女学校に通うコーデリアは、卒業を目前にしたある日、学友たちと森へ出かけた。メイドから不思議な伝説を聞かされたからだ。「狩猟月のころ、“ピルチャーの峰”に行くと、未来の夫に逢える」という-。はたして、ひとりの青年があらわれた。この人が、わたしの夫となる人なのだろうか…。やがて卒業した彼女は、イギリスへ帰る船上で、再びその青年と出逢う。胸をときめかせるコーデリアに、エドワードと名乗り再会を約したにもかかわらず、かれは2度と彼女の前に姿をあらわすことはなかった。かれは、20年も前にすでに死んだ男だったのだ。
狩猟月のころ(下)狩猟月のころ(下)
イギリスの名門女学校の教師になったコーデリアは、その土地の領主ジェイソンに愛され、プロポーズを受けた。しかし、かれは数々のいまわしいスキャンダルにつつまれている男だ。心を惹かれながらも、コーデリアは、かれに近づくまいと決意するのだった。そんなおり、女学校では奇妙な事件があいついだ。生徒の突然の失跡、その妹の原因不明の病気…、真相をつきとめようとするコーデリアは、ついに驚くべき事実につき当たる。すべては、コーデリアが、かつて“狩猟月”のころ、森の中で出逢った不思議な出来事に端を発しているのだった。
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