著者 : フェルナンド・ペソア
「ピカソ、ジョイスら芸術家の特徴が同時代の詩人に凝縮されている」とR・ヤーコブソンによって激賞されたポルトガルの生んだ代表的詩人ペソアの65篇の詩を編む。 現代人の「無力」をその根源まで見抜き、詩に定着させた作品。
ポルトガルの詩人、ペソア最大の傑作『不安の書』の完訳。 長年にわたり構想を練り、書きためた多くの断章的なテクストからなる魂の書。 旧版の新思索社版より断章6篇、巻末に「断章集」を増補し、装いも新たに、待望の復刊!
ポルトガルの詩人、ペソア最大の傑作『不安の書』の完訳。 装いも新たに、待望の復刊! 旧版の新思索社版(初版2007年、第3刷2012年)より断章6篇、 巻末に「断章集」を増補。 生前は文壇の一部を除いて、 無名の存在であったフェルナンド・ペソア(1888–1935)。 没後、大型の収納箱に残された膨大なテクストにより、 20世紀前半のヨーロッパを代表する詩人・作家となる。 本書『不安の書』は、ペソアが長年にわたり構想を練り、 書きためた多くの断章的なテクストからなる 虚構上の著者、帳簿係補佐ベルナルド・ソアレスの魂の書である。 紹介者フェルナンド・ペソアの序 第1部 ベルナルド・ソアレスの序論(断章) 第2部 告白 1 生前ペソアにより刊行されたか、あるいは そのために準備されたテクスト 2 予め準備されたのではないが 年代順に配置されたテクスト 3 日付のないテクスト 第3部 題名のある文学的なテクスト 1 生前に詩人の発表したもの 2 年代順のもの 3 日付のないもの 【増補】 結婚に失敗した女性への助言(1) 結婚に失敗した女性への助言(2) 結婚に失敗した女性たちへの助言(3) 効果的に夢見る方法(1) 効果的に夢見る方法(3) 形而上学に従って効果的に夢見る方法 フェルナンド・ペソアと『不安の書』(高橋都彦) 訳者あとがき 断章集
ポルトガルの詩人ペソア 幻の小説がついに刊行! ポルトガルだけでなく、今や世界的詩人として高い評価を 受けているペソアの、数少ない貴重な短編を編んだ 本邦初訳の作品集!-タブッキ、ヴェンダース…ら絶賛の詩人! 〈収録作品〉 トランクを開けて(訳者まえがき) 独創的な晩餐 忘却の街道 たいしたポルトガル人 夫たち 手紙 狩 アナーキストの銀行家
「フェルナンド・ペソアFernando Pessoaの名前は、ストラヴィンスキー、ピカソ、ジョイス、ブラック、フレーブニコフ、ル・コルビュジエといった1880年代生まれの偉大な世界的芸術家たちのリストのなかに入れられるべきだ。彼らの特徴がすべてこのポルトガルの詩人に凝縮されて見出される」とロマン・ヤコブソンは述べた。ペソアという名の劇場に、アルベルト・カエイロ、リカルド・レイス、アルヴァロ・デ・カンポスといった異名者たちが仮面をつけて登場する。かくして、デカルト以降の自我の神話は解体される。マラルメが無名性として、ランボーが他者として現出させたポエジーが、ペソアによって複数性として立ち上がる。「私は誰でもあり、誰でもない。私はすべてであり、無だ」。プラトンはミメシスの徒である詩人を国家から追放したが、ペソアはミメシスを称揚する。ミメシスという身振りを共振によって共有すること、それこそがペソアを読むという希有な体験だ。本書では、複数詩人ペソアの主要な異名者3人と本人名義の代表作を収録した。
「ピカソ、ジョイスら芸術家の特徴が 同時代の詩人に凝縮されている」と R・ヤーコブソンによって激賞された ポルトガルの生んだ代表的詩人ペソアの65篇の詩を編む。 現代人の「無力」をその根源まで見抜き、詩に定着させた作品。