著者 : マイケル・コリンズ
鮮血色の夢鮮血色の夢
動乱の東欧から亡命してきた経歴をもつ老人が、不意に消息を絶った。捜索を依頼されたわたしは相手の信心深さを恃んで教会に網を張ったが、思惑どおり現われた老人は、声をかけるや忽然と夜の闇に消えた。この老人は一体…?祖国を喪い、革命に憑かれた人々のあいだに真相を追う、片腕の探偵フォーチューン。東欧抑圧の歴史が現代アメリカに刻みつけた革命の傷痕とは何か?
フリークフリーク
失踪した息子夫婦の捜索を依頼され、わたしは十一月のニュージャージー州を訪れた。土地の名士である父親の話によれば、持ち家を捨て値で処分したのち、二人は一切の連絡を絶っているらしい。残された一枚のメモ用紙には“フリーク”という単語がいくつも書き連ねられていたのだが…。片腕の私立探偵フォーチューンが展開する必死の調査行。正統派ハードボイルドの秀作登場。
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