著者 : マイケル・マロ-ン
無慈悲な季節無慈悲な季節
ノース・カロライナの小都市ヒルストンでは、二つのことはそうたびたびは起こらない。雪はたいして降らず、人はめったに殺しあわない。ところがその冬は、その二つのことが同時に起きた。ドラード上院議員の妻クローリスが自宅で殺害され、銀器と高価なコインのコレクションが盗まれたのだ。単なる物盗りの犯行かと思われたが、捜査を任されたジャスティン・サヴィル警部補は、真相はほかにあるとにらむ。その矢先、クローリスの友人で、かつて警察に協力して難事件を解決したこともある霊能者のジョアンナが、殺人当夜、クローリスの夢を見たと証言する。夢の中で血まみれのクローリスは、自分は前夫ベイントンの死が原因で殺されたと告げたのだ。ジョアンナによれば、事故死したとされるベイントンもまた何者かに殺されたというのだが…。南部の小都市を舞台に、名門の一家に起きた殺人が政財界を巻き込んで思わぬ展開を見せる。書評子絶賛の傑作『最終法延』の姉妹篇をなす警察ミステリ。
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