著者 : マデリン・ミラー
キルケキルケ
太陽神ヘリオスと女神ペルセの間に生まれたキルケ。父のように力があるわけではなく、母のように美しくもなく、人間のような声を持つ。きょうだいにいじめられ、周りからは除け者にされるキルケは、しだいに神の世界よりも人間の世界に惹かれていく。ただ、彼女は“魔法”を使うことができる。その力を警戒する神々によってアイアイア島に追放されるのだが、そこで人間のオデュッセウスと恋に落ちるー。ホメロスの『オデュッセイア』を反転し、女神であり、魔女であり、そして一人の女性であるキルケの視点からギリシア神話の世界を再話する、魔法のような物語。女性小説賞最終候補作、「ガーディアン」ほか各紙でブック・オブ・ザ・イヤーに選出。
アキレウスの歌アキレウスの歌
罪を犯して追放された王子パトロクロスは、身を寄せた国で半人半神の王子アキレウスに出会う。当代随一の戦士になると予言された、輝けるアキレウス。当初は反感を持ったパトロクロスだったが、徐々に二人の少年は強い絆で結ばれていく。しかし、16歳のある日に勃発したトロイア戦争は、二人の運命に不吉な影を投げかけたー神々が人間に干渉するギリシア神話の世界を舞台に、英雄アキレウスとその無二の友の生涯を、鮮やかに描き上げたオレンジ賞受賞作。
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