著者 : マリオ・プ-ズォ
オメルタオメルタ
かつてニューヨークを支配して、大いに権勢をふるい、平和裡に隠退した、マフィアの指導者、ドン・アプライルが、白昼、街中で射殺された!しかも、常に彼を監視下に置いていたはずの警察もFBIも、なぜかこの日に限っては姿を見せていなかった…銃撃事件の背後には、かつてのドンの仇敵の存在があり、さらに強大な敵の影も見え隠れする。大恩あるドンに報いるため、そして愛する家族を守るため、アプライルの甥で、ドン・ゼノの実の息子、アストーレの胸の奥のシシリー魂に火がついた…世界的ベストセラー『ゴッドファーザー』の著者マリオ・プーヅォが、最後に放つ大作。
ラスト・ドンラスト・ドン
1965年、アメリカ一のマフィア・ファミリーのボス、ドン・ドメニコ・クレリクーツィオは、自分の身近な血縁にあたる二人の子ども、ダンテとクロスの洗礼式を祝ったのち、声明を発表した。「いまから20年後、われわれはすべて合法的な世界に埋没しているだろう。二人の幼な児は、われわれと同じ罪を犯したり、同じ危険にさらされたりすることはないだろう…」だが、ドンの強大な権力を持ってしても、運命の歯車を止めることはできなかった。クロスの父、ピッピの引退後、ファミリーの“鉄槌”的存在となり、生まれもった攻撃的気質を武器に、自らの野心を高めていくダンテ。ラスヴェガスで育てられたのち、ハリウッド女優と情熱的な恋に落ち、幹部の意向を無視して、映画産業にかかわっていくクロス。ふたりの生きる道は、やがて非情にも交わりはじめる…。
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