著者 : メアリ・モディ-ン
再会の夜再会の夜
ジョアンナは、美しいオクラホマシティの町並に目を奪われていた。わたしは、前夫ジェロッドに会おうとしている。彼の先妻の子どもとの折り合いが悪く、別れてから7年-。画家として、社会的には成功をおさめていたが、心のなかでは、ジェロッドのイメージは大きくなるばかりだった。今でもあなたを愛していると告げたい。すべてはそれからだ。ジョアンナは、決意も新たにジェロッドの部屋へと続くドアを押した。
やさしい夜はあなたとやさしい夜はあなたと
マージは、さっそうと歩く男の姿に目を見はった。トレース・ウォーカーとの2年ぶりの再会である。マージは、精神科医としての立場から、心惹かれる気持ちを抑えようとしたが目の前に現れたトレースの魅力には、どうすることもできなかった。求め合う2人…しかしその間には、トレースの別れた妻ゲイラの姿があった。ゲイラは、自由の生活を求め、狂言自殺をはかったのだ。4人の子の幸せのため、なんとか離婚はくい止めようとしていたトレースの姿を、マージは今も、ぬぐい去ることができなかった。
仮りそめの誓い仮りそめの誓い
田舎とは聞いていたけれどこれほどとは!夜道はレスリーの心をうつすかのように暗く淋しかった。息子の親権を確保するための便宜上の結婚。しかも相手は手紙のみで一度も会ったことのない男。これから行くオクラホマの牧場ではいったいどんな生活が待っているのだろう。ああ、もし…。
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