著者 : メグリくくる
俺はもう、魔王討伐パーティーなんて参加したくないんだが…… 勇者として魔王を討伐寸前まで追い詰めたオルフは、あと一歩のところで反撃を受け、戦闘能力を失ってしまう。 それから二十年後。 オルフは田舎で冒険者たちのポーター、荷物持ちとして働いていた。 たとえ戦う力がなくなっても、誰かの役に立つことができるなら、という殊勝な心がけではなくてーー 「いけぇえ五番!そこだ!」 真面目に戦うのなんて、もうやめだ。 酒と煙草、そしてギャンブルができる日銭を稼げればそれで十分、と思っていたのだったが……。 元パーティーメンバーの少女・カリーナが、なんと当代の『勇者』として現れ、自身の魔王討伐パーティーに参加して欲しいと告げてくると、さらには元教え子の少女・ケルシーも、当代の『聖剣』へと成長してパーティーに勧誘してきてーー 「……マジで勘弁してくれよ」 元勇者で実は最強の自堕落ポーターおっさんが、やる気ゼロで無双する異世界ファンタジー開幕!
現代セキュリティ知識で異世界の魔獣たちから国家を防衛! 勇者候補として異世界召喚されたはずが『セキュリティコンサルタント』という謎のハズレ称号を与えられてしまった、元窓際リーマンの春日野守ことマモル。 勇者候補たちと魔王討伐に必死な王様に代わり、内政を任された王女エミールに救われたマモルは、エミールとその護衛を務める王国最強の女騎士・イレニアの三人で、国内の防衛対策を進めることになってしまう。 元企業のセキュリティ担当であったマモルは、現代セキュリティ知識を元に、エミールに村の防衛や魔獣対策の方針を提案するが、マモルのことを訝しむイレニアと一触即発の大ピンチになってしまい!? しかし、マモルの提案が村長やエミールに受け入れられ良い結果が出始めると、イレニアもマモルのことを認めるようになり、さらに大きな町や、王都の防衛にも協力することになってしまう。 その裏で、マモルやエミールたちの防衛施策をよく思わない勢力が暗躍するようになり──!