作家としての輝きのピークにあって、病に倒れたカーヴァー。生前に発表された最後の一篇であり、壮絶さと、淡々とした風情が胸を打つ「使い走り」ほか、秀作全七篇を収録した最晩年の短篇集。ライブラリー版のために改訳。
早すぎる死から十余年、静かに眠り続けていた幻の原稿、ふたたび聞こえてきた、あの、レイの声…レイモンド・カーヴァー未発表短篇集。
世界に対する深い絶望感の中から、鉄の楔のように鋭く重く既成の文学シーンに打ち込まれた、粗削りだがオリジナルな処女短篇集。
奇妙にずれたタイトルと謎めいた結末暗示的なまでに簡潔な文体が描き出す普通の人々の癒しがたい暗闇…。転換期の新鮮にして大胆な短篇集。
現代アメリカの文学シーンを代表する寡黙な短篇作家にして詩人、その早すぎた死に深い愛惜をこめて贈る世界で初めての全集。