著者 : レーモンド・E.フィースト
ミドケミアを震撼させたリフトウォーが終結して20年。平和を享受する諸島王国に、隣国の大ケッシュ帝国から女帝の誕生祝賀会の招待状を携えた使者がやってきた。王国の使節として派遣されることになったのは、王弟アルサの19歳になる双子の息子、ボリクとエアランド。王子一行は、意気揚々と熱砂の国ケッシュへと出発した。行く手に恐るべき陰謀が待ち受けているとも知らずに…。若き王子たちが繰り広げる幻想冒険活劇。
世間知らずのかよわい娘マーラは、常に生命の危機にさらされる権力闘争への道を歩みだした。最終目的は、父と兄を奸計によって死に追いやったミンワナビ家打討。とりあえず強力な後立てを得るため、マーラはアナサティ家の三男ブントカピと契を結んだ。だがこの男、横暴で気が短く、しかも名家の長となったことで酒と女の日々を送るしまつ。やがてブントカピとの間に嫡子を得たマーラは、この能無し夫の殺害を企むが…。好評〈リフトウォー・サーガ〉の世界を舞台設定に、無垢な少女が屈強な男たちを相手に成長していく過程を描いた話題作。
どらが鳴った。あと13回その響きがこだますれば、アコマ家の姫君マーラは修道女になる。その厳粛な儀式の最中、闖入者が現われた。アコマ家の兵士だ。どうやら、マーラの父と兄が戦死したらしい。一転して名家の長となったマーラ。それは、ツラニ帝国の生活のすべてを支配する〈高等会議ゲーム〉のはてしない権力闘争に身を投じなければならぬことを意味していた。聞くところによれば、父と兄の死もこの〈ゲーム〉での陰険な策謀によるものだという。弱冠17歳のマーラに、栄して権謀術策にたけた男たちを相手に闘うことが出来るだろうか?
〈シルバーソーン〉の事件から1年、クロンドル諸島王国に平和がよみがえり、巷には喜びと幸せが満ちあふれていた。だが、折しもクロンドル公アルサとアニタ妃の双子の息子の誕生を祝う式典の日に、邪悪な魔道士マーマンダマスの命によりアルサ暗殺を図るナイトホークス団がふたたび王国に現われた。情報によれば、暗殺団はアルサの偽者を用意して、迷路のような下水道に潜伏しているという。さっそくアルサは戒厳令を宣告すると、大寺院に正体怪しき者を逮捕して取り調べを行なった。まさかその場で暗殺者の刃にかかるとは夢にも思わずに…。
今までの魔法とは異なる秘術を妖精族から学んだパグは、ようやく自分が大悪魔に立ち向かうべく訓練された道具であったことに気がついた。だが、肝心な敵については何もわからぬ始末。すべての謎の答を知る者は偉大なる魔術師マクロスだけなのだ。彼は大悪魔を倒すべく、旧友トマスと共にマクロスを探して既知の宇宙の外にある“永遠の都”へと旅立った。だが時すでに遅く、大悪磨の罠にかかったマクロスは、すでにすべての力を失っていた。『指輪物語』を超える壮大なエピック・ファンタジイとして大ベストセラーになった三部作、堂々完結。
異世界ケレワンとの大戦争終結後1年、今やクロンドル公となったアルサとアニタ姫との結婚式がとり行なわれようとしていた。だが時折しも、アルサの命を狙う男がいた。その名は邪悪な魔道士マーマンダス。彼は「西部の支配者ーアルサが死ぬ時こそ権力が蘇る」という予言を信じ、暗殺者を用いて結婚式の最中のアルサに矢を放った。ところが、こともあろうに矢はアニタ姫に命中。しかもその矢には黒魔術で調合した毒まで塗ってあった!刻一刻と死に近づく姫を救うため、アルサとその仲間は解毒剤シルバーソーンを探し求めて旅に出るが…。
アルサ暗殺に失敗したマーマンダマス率いる一団は、再び不穏な動きを見せ始めた。この邪悪な集団の背後にもっと大きな魔力があることを察知した魔術師パグは、異世界ケレワンにこれを解く手掛りがあると考えた。だが、今やケレワン人にとってパグは裏切り者。おいそれとは彼らの前に姿を現わすことなど出来ぬ。ケレワン人に見つかれば、その場で処刑されることは必至。そんな危険もかえりみず、パグは異世界へと飛んだ。そして彼はマーマンダマスの背後にいる怖るべき敵の正体を知るが…!?大好評『魔術師の帝国』に続く壮大なサーガ第2弾。