著者 : ロビン・バーセル
ファーゴ夫妻の元に、財団の調査主任セルマの親戚にあたる兄弟がモロッコで行方不明になったとの知らせが舞い込む。二人が調査していたのは第二次大戦後にナチスの残党がヨーロッパから脱出する際に使用した“逃走経路”と呼ばれるルートだった。現地に飛んだ夫妻は、謎の勢力からの妨害を受けながらも、なんとか二人を無事救出することに成功。さらには兄弟が調べていたナチスの墜落機にあった暗号の書かれた手紙と地図を手に入れる。そこからは“ロマノフの身代”という言葉が浮上して…。
ロマノフ王家がボリシェビキの手から逃れるために支払ったとされる“身代”の存在。“身代”は第二次大戦中ナチスの手に渡り、どこかへ持ち出されたという。財宝の在り処がナチスの“逃走経路”と関係があるとにらんだファーゴ夫妻は、ロシア、ポーランド、ドイツとめぐって探索の旅を続ける。二人を狙い、財宝を奪おうとするナチスの残党“狼衛隊”との壮絶な死闘。熾烈な争奪戦は、ついにアルゼンチンの密林で最後の決着を迎える!歴史の謎にファーゴ夫妻が挑む巨匠入魂の冒険アドベンチャー!
サンフランシスコで休暇を楽しんでいたファーゴ夫妻は、ある古書店に寄った。稀覯本好きのサムへの贈り物として、レミが密かに海賊の歴史書を探していたのだ。古書店でレミはサムを外に待たせたまま、その複製版を買い求める。だがサムは、店内の様子がおかしいことに気づいた。じつは店に何者かが侵入していたのだ。侵入者は店主を脅し、本を持ち去った。彼らの目当ては、長年厳重に保管されていた海賊の歴史書の貴重な初版本だった。やがて夫妻は、本の裏に秘められた歴史の謎の渦中へと!
海賊の歴史書の初版本が奪われた直後、古書店主が謎の死を遂げた。さらにファーゴ夫妻の宿泊先の部屋が何者かに侵入される。二人が問題の本を調べると、じつはレミが買った複製版こそ貴重な初版本だと判明した。強盗から守るため、殺された店主がすり替えていたのだ。そしてこの本には、島の地図と謎の文字が描かれた「暗号円盤」が隠されていた!こうして二人は800年前の宝探しの冒険に巻きこまれていくー歴史の闇に葬られた財宝伝説の壮大な謎にファーゴ夫妻が挑む巨匠の冒険ミステリー。