著者 : ローラ・マーティン
伯爵を愛しすぎた家なき家政婦伯爵を愛しすぎた家なき家政婦
愛する人の愛人にはなりたくない。 でも、せめてつかの間だけでも愛されたい。 両親に家を追い出されて以来、イギリス中をさまよったケイトは、 半年前にとうとう無一文になってしまった。 運よく、湖水地方にある主人不在の伯爵邸で家政婦の仕事を得て、 ほかの使用人と屋敷の切り盛りをしながら平和に暮らしていた。 だがある日、主人である伯爵ヘンダーソン卿が突然イタリアから帰国。 2人の妻を妊娠と出産で亡くした過去を持つ彼は、 不幸な思い出の残る屋敷を売り払うために帰ってきたのだ。 ケイトは思いとどまらせるため、伯爵を楽しませようと心を砕くうち、 いつしか密かな恋心を抱くようになっていった。 そうとも知らず、彼はケイトにひとときの愛人契約を持ちかけて……。 伯爵に想いを寄せるケイトは、愛人になるのを一度は断りながら、彼が滞在している間だけでも愛されたいと思い直して応じることにしますが……。それぞれ悲しい過去を背負うヒーローとヒロインの心情を繊細に丁寧に描いた、ローラ・マーティンの日本デビュー作!
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