著者 : ローレンス・サンダーズ
パームビーチ一の人気を誇る肖像画家が死体で発見された。さっそく捜査を開始したわたしだが、すべてのカギを握ると思われる、ひとりの女性の妖しい魅力に心奪われて、肝心の脳細胞はいっこうに働こうとしない。やがて、事件で証言をした関係者たちが、次々と謎の死をとげはじめて…あらゆる男を惑わす“魔性の女”に翻弄される、プレイボーイ探偵の奮闘ぶりをユーモラスに描く、秘密調査員マクナリー・シリーズ第3弾。
十一月のある雨の夜、精神科医がハンマーで頭を殴打され、両眼を潰されて殺された。ニューヨーク市警が捜査を開始するが、事件は奥深かった。被害者の父親である不動産王と未亡人から圧力をかけられた市警は、元刑事部長のディレイニーに協力を求める。だが有能な刑事たちと進めるディレイニーの調査も難航、しかも市警本部内の勢力争いのため、事件は年内に解決しなければならなかった。新訳で贈る人気シリーズ第四弾。
何者かに誘拐された、いとしのペルシャ猫を探しだしてほしいーそんな奇妙な依頼が、よりによって、大の猫ぎらいのわたしのもとに舞いこんでこようとは…。だが、やむなく調査を開始したわたしを待ち受けていたのは、愛すべき隣人たちをも巻きこむ、残忍で非道な殺人事件だった。L・サンダーズが新境地を拓き、全米ベストセラー・リストを驀進し続ける「秘密調査員マクナリー・シリーズ」が、文庫オリジナルで登場。
高級宝石店の会長ルイスが散歩中に何者かに刺し殺された。会長に300万ドルの保険金がかけられていたため派遣された調査員ドーラは、会長の家族にまつわる怪しげな人々と出会う。会長未亡人にとりいる新興宗教の神父。ルイスの息子クレイトン社長の愛人である美女ヘレン。しかもヘレンの兄も会長の娘の心を虜にしていた…ニューヨークの富豪一家をめぐる愛と欲と殺人がおりなすサスペンス。
ハリウッド最高の人気女優マリリンの凍結卵子が、ニューヨークの病院から盗まれた。彼女の資産に目をつけた借金苦の競馬狂が、100万ドルを脅しとろうと企てたのだ。だが犯行現場をマリリンの熱狂的なファンが目撃したことから、盗まれた卵子は思わぬ運命をたどることに…。マフィア、大泥棒、映画プロデューサー、そしてCIAをも巻き込んだ奇想天外な卵子争奪戦を、当代随一のベストセラー作家が軽妙に描く会心作。
ティモシー・コーンーくずれたロフトに猫と住み、雑巾のようなスーツを身にまとう。ウォール街の企業情報会社で働く彼は、地下鉄で轢死した同僚の仕事を引き継ぐ。大手不動産会社の内情調査だ。やがて、近親相姦と麻薬に溺れる経営陣の、銀行に対する不審な動きが浮かび上がる。表題作のほか人工受精クリニックで起きた連続殺人を追う「精子銀行の謎」を収録。病める現代を鋭く抉る傑作ハードボイルド。
保険調査会社〈トリプルI〉に所属するウルフ・ラニハン。マンハッタンでは少しは知られたタフな調査員だ。おやじは元海兵隊中将のデヴィッドスン。得意先は保険会社。保険金が支払われる前に、キナ臭いところがないか調査するのがウルフの任務だ。女には弱く、バーボンにも目がない。ヤバイことだって平気でやってのける、ろくでなしウルフが手がけた13の事件を一挙掲載。本邦初訳。
科学振興を目的とするビンガム財団に、100万ドルの助成金申請があった。申請者は哺乳類細胞の研究でノーベル賞を受賞したソーンデッカー博士。彼は今、細胞の老化の仕組みを解明し、永遠の命を生みだす研究に腐心していた。財団は博士の身許を確認すべく、調査員トッドを派遣する。だが過疎の町コウバーンで彼を待ち受けていたのは〈ソーンデッカーは殺す〉という謎のメモ。研究所をめぐる奇怪な人間関係を調査するトッドは、やがてメモの暗示する恐るべき事実を知る!鬼才が細胞学の知識を駆使して不老不死の問題に挑む衝撃のサスペンス。