著者 : ロ-レンス・ブロック
泥棒はボガ-トを夢見る泥棒はボガ-トを夢見る
バーニイが経営する「バーネガット書店」でのある日。カウンターのバーニイが目をあげるとハンフリー・ボガートに関する本を差しだしている絶世の美女が立っていた。一目惚れしたバーニイとその美女イローナは、ボガートの話題で意気投合し、その夜から十五夜連続でボガート主演映画を上映する映画館に通うことになった。ポップコーンを分かちあいスクリーンに魅せられるふたり-でも、もちろんバーニイは泥棒稼業を忘れてやいません。キャンドルマスという変な名前の男に依頼されある高級アパートメントに書類鞄を盗みに忍びこみますが…。
夜の闇の中へ夜の闇の中へ
拳銃自殺を図って失敗したマデリンは、偶然に殺してしまった若い娘の身代りとなって生きることを決意し、娘の過去をさぐっていく…。サスペンス派の巨匠ウールリッチが1968年に他界したとき、四本の未完原稿が発見された。そのうちの一つが本書で、このいかにもウールリッチらしい憎悪と情熱、愛と復讐の物語を、現代ミステリの人気作家ローレンス・ブロックが失われていた冒頭と結末部分を補って完成させ、ついに1987年に出版の運びとなり、話題をよんだ。傑作の呼び声高い幻の遺作長篇の登場である。
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